仕事中に突然襲ってくる眠気・・・。
デスクワークをしているとき、そのような経験したことはあるのではないでしょうか。特に1日の仕事の中でも、昼食後の数時間はまさに眠気との戦いです。仕事中の睡魔はまさに突然襲ってきます。それは、すぐにでも寝落ちしてしまいそうな勢いで、生産性も著しく落ちてしまうことでしょう。
では、睡魔に襲われた時、どのような対応をするのが良いのでしょうか。
今回は、仕事中に感じる独特の眠気の原因、その対応策をご紹介します。
目次
なぜ、食事に眠くなるのか|自律神経の作用が大きく影響している
眠くなる=副交感神経が優位になっている
仕事中に突然襲ってくる眠気は、自律神経が大きく関係しています。自律神経は【交感神経】と【副交感神経】の2種類があります。
- 交感神経が優位な状態
活動をしている時、集中して緊張感を持っている時 - 副交感神経が優位な状態
身体を休めている時、リラックスモードの時
交感神経と副交感神経は常にどちらかが優位な状態であり、つまり「眠くなる=副交感神経が優位になっている状態」ということです。
食事の後に、副交感神経が優位になる
副交感神経は、基本的に食後に優位に働くようになります。
その理由として、口、消化器官、肛門などの器官に、副交感神経が大きく関わっているからです。摂取から排泄までの活動は、副交感神経が活発に働くことでおこなわれています。
ちなみに、うどんやお粥など、消化に良いものを食べると消化器官の活動が最小限で済むため、副交感神経の活動を軽減することができ、食後の眠気を抑えられるようです。「昼食後に忙しくなるぞ!」という時は消化に良さそうなメニューを選ぶのがオススメかもしれません。
食後に眠気がきたら・・・いちばんの対処法は15分程度の睡眠
突然の眠気が襲ってきた場合のいちばんの解決方法は寝てしまうことです。
突然襲ってくる眠気は、食後に一時的に副交感神経が優位になってしまうことによる、生理現象である場合が多くあります。そのため突然の眠気は10〜15分程度の浅い眠りで解消されるようです。
というわけで、食後に15分くらい寝るのが有効です。10〜15分くらいの浅い睡眠でも集中力を回復させるには十分効果があり、スッキリとした気分で午後の仕事に取り掛かれるでしょう。
スペインでは、シエスタという昼休憩を多く取る習慣がありますが、日本でも「シエスタ制度」という形で取り入れている企業が増えてきており、眠くなってしまう時間帯を有効活用して、生産性の向上につなげています。
眠れない環境にいるあなたへ|睡魔を吹き飛ばす対処方法
そんなことを言っても、職場で眠るわけにはいかない。そのような場合は、刺激を与えて眠気を吹き飛ばすしかありません。身体にちょっとした刺激や緊張を与えることで、人間が活動的になるときに働く交感神経が優位になり、眠気の解消につながります。
ここでは、どのような対応が眠気の解消につながるのか、いくつかご紹介します。
体を動かすことで刺激を与える
立ちながら仕事をする
スタンディングデスクという言葉があるように、立って仕事をすることは眠気の解消につながります。さらに、軽い運動にもなりますし、姿勢がよくなるなど、その他メリットもあります。
ストレッチをする
目、首、腕、足、背中など、大きく深呼吸をしながらストレッチをするのもひとつの手です。椅子に座りながらできるものもあるので、自分なりの効果的な方法を見つけてみましょう。
散歩をする
思い切って一度業務を止め、自社のまわりを5分程度散歩してみてはいかがでしょうか。外の空気を吸うことで気分転換できますし、そのままコンビニにいって眠気覚ましの商品を購入すればさらに効果は増すのではないでしょうか。
息を限界まで止める
限界まで息を止め、その後大きく深呼吸をしてみるのも良いでしょう。ただし、いきなりやると周囲から白い目でみられるので、気をつける必要があります。
体のツボを押す
以下のようなツボを押すことも眠気覚ましには効果があるとのこと。
- 合谷(ごうこく)
親指と人差し指の間の手の甲側。手を広げた時に2本の指の骨が接する部分から少し外側。 - 中衝(ちゅうしょう)
手の中指。爪の生え際の親指に近いほうの部分。 - 少衝(しょうしょう)
小指の爪の根元の内側。少し薬指側。 - 労宮(ろうきゅう)
手のひらのほぼ中央。 - 百会(ひゃくえ)
頭頂部。左右の耳を結ぶ線と、鼻のラインの交わる部分。 - 睛明(せいめい)
目頭と鼻の付け根の骨との間。
他にも、耳を引っ張る、首を揉むといったことも眠気を軽減させることにつながります。
飲食によって刺激を与える
フリスク、ミンティアなどのタブレットを口にする
特に刺激の強い種類を選択し、一気に口に入れましょう。
ガムを噛む
こちらも、刺激の強い種類を選びましょう。またアスリートが試合中にガムを噛んでいるように、ガムを噛むことで集中力が増すと言われています。ただ、ガムを噛んで仕事をしていると印象が悪くなりがちなので、そのあたりは気をつけましょう。
コーヒーを飲む
コーヒーを飲むことで、カフェインを摂取できるので、眠気覚ましにつながります。ただ、あまり飲みすぎるとトイレが近くなるので、1~2杯にとどめておくのがいいかもしれません。
エナジードリンクを飲む
エナジードリンクは清涼飲料水の扱いですが、カフェインを多く含んでいるためこちらもコーヒー同様にカフェインの力を活用しましょう。また、エナジードリンクを飲むことで「気合が入る」という人もいるのではないでしょうか。
炭酸飲料を飲む
炭酸飲料を飲むことで、口や喉をシュワシュワされてリフレッシュするのもひとつの方法かと思います。HR NOTE編集部ではよく炭酸水が飲まれています。
その他
濡れタオルで首筋を冷やす
首には太い血管が通っており、冷やすことで体温を下げることができ、シャキッとリフレッシュできるのではないでしょうか。
顔を洗う
これは、男性限定かもしれませんが、冷たい水で一気に顔を洗うことも眠気覚ましに役立ちます。
歯を磨く
歯磨きをおこなうと、口の中がキレイになってスッキリし、歯磨き粉によって口の中がスースーするので、リフレッシュできます。
目薬をさす
目に刺激を与え、シャキッとさせるとともに、目の疲れにも役立ちます。
テンションがあがる音楽を聴く
テンションがあがるような音楽を聴くことで、眠気を吹き飛ばしていきましょう。
上司と緊張感のある会話をする
上司に怒られると一気に体が硬直し、眠気が吹き飛んだ経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、怒られるまではいかなくとも、あえて難題な深刻な話題を上司とすることも、どうしても眠気を覚ましたい際はありなのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
仕事中に突然襲ってくる眠気は、睡眠不足が原因というわけではなく、副交感神経の活性化によるものです。食事をした後は消化活動に専念させるために自然と副交感神経が優位となり眠くなります。
顔を洗う、ガムを噛む、軽い運動をする、冷たい飲み物を飲む、などのちょっとした刺激を与え、交感神経を活性化させることで、眠気の解消につながります。
仕事中に眠気が来たら、「副交感神経がきた!」と自覚し、適度の刺激を与えられように普段から準備しておくといいでしょう。