CTO・開発責任者たちが語る「エンジニア採用で明日から使える秘技」 |HR NOTE

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CTO・開発責任者たちが語る「エンジニア採用で明日から使える秘技」

  • 採用
  • エンジニア採用手法

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※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

こんにちは!HR NOTE編集長の根本です。

会社の創業時期から優秀なエンジニアの採用をしてきた方々の経験談を話すイベント『シード・アーリーフェーズ経験者語る!!創業時期を支える採用論』。レクター松岡氏プレイド柴山氏Repro三木氏freee平栗氏によるディスカッションの内容をご紹介します。

優秀なエンジニアの探し方、入社後に活躍できるかどうかの見極め方、候補者の惹きつけ方など、ここでしか聞けない登壇者の方々の経験談やそのノウハウをまとめました!是非ご覧ください。

人物紹介

【モデレーター】

  • 松岡 剛志氏|株式会社レクター 代表取締役

【講演者】

  • 柴山 直樹氏|株式会社プレイド 取締役CTO
  • 三木 明氏|Repro株式会社 VP of Engineering
  • 平栗 遵宜氏|freee株式会社 開発本部長

▶もっと詳しいプロフィールが知りたい方はこちら

【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』

「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。

本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

エンジニアとの出会い方|一人目二人目のエンジニアにどう出会ったのか

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松岡さんエンジニアサイドということで、エンジニアの採用方法、人物把握の仕方、明日から使える秘技など、みなさんのお役に立てるような話をしたいと思います。

もともと私は、ヤフー、ミクシィとキャリアを積んでおりまして、ミクシィではCTOを務めていました。その後、動画系のスタートアップのCTOを経て、最近、レクターという会社を設立しました。レクターはCTO経験者が集まっている会社です。長年CTOの勉強会も主催しており、そのノウハウを社会に還元することをミッションにしており、技術組織の診断や技術顧問、コンサルティングなどを提供しております。

柴山さん株式会社プレイドのCTOをやっています、柴山と申します。WEBのトラッキング(ユーザーの行動履歴)の解析サービスをしている会社で、WEB接客の「KARTE」というサービスも提供しています。

三木さんリプロの三木と申します。プレイドさんと似た領域でやっておりまして、アプリ向けのマーケティングオートメーション、いわゆるユーザーをどう定着させていくかというサービスを提供しています。私自身は、スタートアップを潰したり潰れたりの経験があります。あとは上場企業の事業をどう立て直すのか支援させていただくなど、色々苦渋を踏んできました。今日は、何かしら一つでも皆さんに提供できればと思います。

平栗さんfreeeの平栗です。freeeは会計サービスを運営しておりまして、私は開発本部長をしております。あと、確定申告のサービスも提供しております。確定申告が近いので是非使ってみてください(笑)。

(※2017年3月8日に本イベントは実施)

松岡さんでは、まずは一つ目のテーマ。「一人目二人目のエンジニアの探し方」。共同で創業していると楽だと思うのですが、そうでない場合はどうやって出会うのか。いわゆる“文系出身の社長”でエンジニアのツテがない方だと、よくお困りになるケースかと思います。
何が自社と合うのか、どういうスキル持っていると採用したほうがいいのか、そのあたりのことを詳しく、みなさんの経験談を交えながら聞いていきたいと思います。

平栗さん僕、一人目の従業員ですね。

松岡さんなるほど。じゃあせっかくなので、ニ人目以降の採用について教えてもらえませんか。

平栗さん僕の次の次の方がユニークで、弊社はクラウド会計のfreeeというサービスをつくっているのですが、TechCrunch(テッククランチ)というスタートアップピッチイベントに結構早い段階で出たんですね。そこで入賞させていただき、TechCrunchでプロダクトが記事として掲載されたんですね。それを見た、サイボウズで開発経験豊富なエンジニアの方が、「これ面白そうだな」と自社ホームページから直接自己応募してくれたのが三人目です。それ以外に応募はほとんどなくて、たまたま巡り合った感じですね。

松岡さんなんで、自社に合うなって思ったんですか?

平栗さんそこでいうと、当時は採用基準がなく、感覚値の部分が大きかったですね(笑)。優秀なエンジニア感がバリバリ出ていました。「是非やりたいんです」と気合いもすごいし、当時のfreeeに自己応募するだけで意欲に溢れてるんですけどね。そもそも、弊社の創業取締役CEO・CTOともに、業務アプリの開発経験がなかったので、そこに経験豊富なすごくいい人がきてくれたので、即採用でした。その次の人もTechCrunchを見て応募してくれて採用したのですが、二人は今や開発の大黒柱です。

松岡さんTechCrunchすごいですね。僕らの学びとしては、「TechCrunchで入賞する。そして、応募してきた候補者を採用する」。難易度高いですね(笑)。ただ、露出を多くして認知を増やすことは大事ですね。

では、三木さんお願いしてもいいですか。三木さんは創業CTOとしてはじめられたと思うのですが、どんな感じで探されたのですか。

三木さんたくさん失敗してきている間に、知り合ったエンジニアがそれなりにできたので、そこをひたすらに口説き続けました。

松岡さんエンジニアの人材プールはどうやってつくったんですか?

三木さん勉強会にちょくちょく出て、そこで会った方とつながったり、昔一緒にスタートアップをやっていたときのメンバーの友人を紹介してもらったりしていましたね。僕は今まで出会って「この人と一緒に仕事してみたいな」と思った人を、エクセルでずっと管理をしています。そして、「ランチしましょうよ」ってその人にとりあえず会いに行きます。それで、「いつ来てくれるんですか。来れないのは何が問題なんですか。その問題全部潰すんで、言ってください」と伝えます。

松岡さんなんかランチ入ってから、急に入社前提の話になっているんですけど(笑)、もう即そのような話をするんですか?

三木さんトークはストレートにいった方がいいと思っています。「来てほしい」と思ったら「じゃあ口説くか」、「どうしたらその人が幸せになるか」だけですね。

松岡さん月に何回くらいそのようなランチに行ってるんですか。

三木さん5件くらいですかね。夜も含めればもうちょっとありますね。今、エクセルのリストは300くらいあるかと思います。登壇者や会場のみなさまとお会いできたので、もうリストに入ってしまいますね(笑)。

松岡さん学びとしては、「経験豊かな人と仲良くなろう。そして、リストをつくろう。アプローチしまくろう」ですかね。

では、次に柴山さんいきましょう。

柴山さん僕なりのおすすめの方法が一つあります。二人目を実際に採用した方法なんですけど、ハードな環境の受託系の会社に優秀な人材が数多く眠っていると思います。一人で案件をガンガン回してる若手の方とか結構いるんですね。そういった環境でキャリアに悩んでいる方に声をかけています。

松岡さんおおー。すごいですね。

柴山さん二人目に採用した方以外にもそのような感じで採用できたのですが、恨まれる可能性もあるなと思っているので、そこは注意ですね。

松岡さんどうやって探すかという話の他に、何をもって候補者が自社に合うのかという採用基準の話がありましたが、どうやって判断されてたんですか。

三木さん合う人を採用するというよりは、優秀な人を採用して、どうフィットしてもらい価値発揮してもらうかを考えています。さまざまな人がものすごいパフォーマンスを発揮してくれるように環境を整えるのが僕の仕事だと思っています。

柴山さん僕の場合だと、何かしらで一緒に仕事をしたことがある人か、大学時代の友人、知り合いから採用してきている感じなので、あらかじめお互いのスタンスがわかっている感じでしたね。

松岡さん一緒に仕事をしたことがあったり、何かしらで関わったことがあったりすると、やりやすいですよね。

人物面でのマッチングは、カルチャーをよく理解している社員が面接をして、スキルは「テックトーク」で判断する

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松岡さん次のテーマは、人物面でのマッチ度の把握の仕方。エンジニア採用はどうしても技術面の判断になりがちですが、組織文化にマッチするかどうかも重要なファクターになると思います。人物面マッチ度の確認方法があれば教えてください。

三木さん少し違和感があるのですが、テクノロジーを重視する会社であれば、技術力以外に何かを測る必要ってありますかね。テクノロジーだけを見ていればいいと思います。テクノロジー以外の部分も売上に関わってくるようであれば、もちろん人物面なども見るべきだと思いますが。このあたりは企業の体系や求められるテクノロジーによって変わってくると思います。

松岡さん今おっしゃったことは結構大事ですね。社員構成としてエンジニアが何割くらいで、技術がどのくらい売り上げに貢献しているかということと、セットで語った方が良さそうですね。柴山さんはどんな感じですか。

柴山さんだいたい50名くらいの組織で、約20名がエンジニアです。ビジネスサイドも20名くらいで、その他10名という感じですね。

三木さん弊社は全体が30名程度でエンジニアが10名くらいです。

平栗さん弊社はもう全体で300名くらいいますね。今はカスタマーサポートやセールス部門が多くなってきています。過去を振り返ると、50名くらいの頃は、まずプロダクトをつくっていくフェイズだったので、エンジニアが半分くらいの25名で、カスタマーサポートチームが15名くらい、あとはマーケティングなどの職種でしたね。

松岡さんその中で人物面のマッチ度は、重視されていますか。それとも、技術力オンリーで見ていますか。

平栗さん社員紹介の方は、口説いて口説いて、入社してもらう感じだったので、あまり見ていないのですが、採用応募してくださるエンジニアの方に関しては、しっかりと人物面、カルチャーフィットは見ていましたね。

松岡さんカルチャーフィットは、どうやって見るんですか。

平栗さんfreeeのカルチャーをよく理解している社員に面接に入ってもらい、一時間程度話をしてもらいます。それで、その人が応募者と働きたいかと思えるかどうかを見ています。面接ルームを出た後に「どうでした」とすり合わせをします。3人くらいにやってもらって、基本的に全部通らないと採用しないという感じです。

松岡さん逆にスキルを見るのはどういう形でやられるんですか。

平栗さん当時はそれこそコードを書いてもらうというようなことはしていたのですが、今はどれだけ「テックトーク」についていけるかを見ています。そこであんまりハズレというのはないと思っています。たとえば、一つの課題があったときに、「あなたならどう解決をしますか」と質問をして、どのような解決策をいくつ提示するのかなどを見ています。

松岡さん三木さんは技術力チェックはどのようにされていますか。

三木さん応募者の経歴やGitHubは普通に見ています。その後、社会人インターンのような感じで、1~2日一緒に仕事することを必ずやっています。「僕がお伝えしたことに、ギャップや嘘がないか1日2日働いて確かめてくれませんか」と言っています。

松岡さん柴山さんの場合、カルチャーフィットはどうしていますか。

柴山さん感覚値の部分があるのですが、数人で見るようにはしています。あと、僕個人はそんなにマッチングは外さないと思っているのですが、自分以上に嗅覚がある社員を三回目の面接などに多く割り当てるようにしています。その社員が「この人採用すべきです」って言って、入社後のパフォーマンスなどが良いと、「あ、上手く当てたな」ってなりますね。

登壇者が語る「明日から使える秘技」

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松岡さんでは、最後に明日から使える秘技をお聞かせください。個人的には三木さんのインターンへの誘い方がすごくいいなと思っていて、もう少し詳しくお伺いできますか。

三木さん優秀な方を採用したいのですが、夢を語ることしか言えないです。だけど、相手は不安もありますし、それで変なギャップが生まれたらお互い嫌じゃないですか。全部見てもらって「それでも来てほしいんだ」という想いもこめて、「僕がお伝えしたことに、ギャップや嘘がないか1日2日働いて確かめてくれませんか」と伝えてインターンにきてもらっています。

松岡さんなるほど。僕の解釈だとエンジニアの人はとくに共有とかフェアとか透明性とか大事にしています。なので、会社の人間が盛ったコミュニケーションをすると、心がすぐに離れてしまいます。全部見てもらうというのは、私もおすすめの技です。

では、柴山さん、明日から使える秘技を教えてください。

柴山さん熱意のようなところになるのですが、忙しいと採用にかけられる時間って少なくなりがちだと思います。それでも、面接で「優秀だな、採用したいな」と感じた候補者に対して、2次面接や3次面接で、面接前に30分間くらい「今から来る人、これだけのパフォーマンスが社内で発揮できるな、こんな風に活躍できるな」と想像するようにしています。それが心のこもった本当の言葉になりますし、入社後もパフォーマンスが出ると思うんですよね。その相手を好きになる。相手の良いところを見つける。2回目以降の面接ときにそういう準備をするのは、魅力づけにものすごくつながる気がしますね。

松岡さん平栗さんも明日から使える秘技を1個いただいてもいいですか。

平栗さん僕もみなさんと似てるんですけど、「採用する、オファーを出す」と決めたら、その瞬間から全身全霊で採用することに集中する、というのはすごく心がけています。それぞれの候補者で温度感があると思うんですけど、なんとなくオファーを出すところで盛り上がって、その後が緩い対応になってしまうことがあるんですよね。

なので、そこはフェイズが違うんだと切り分けるようにしています。オファー出したあとは「全員平等に全身全霊で全力で採る」と心がけています。たとえば、僕が最近ちょっとハマっているのは、応募者から電話番号を聞いて、とにかく暇を見つけては電話することをしています。

松岡さんええっ!?すごいっすね!!

平栗さん「迷ってる、どうしよう」ってなっているときに、朝、娘を保育園に送った後、会社に行く前の、徒歩十分の間に、ちょっと電話をかけて「どうですかーまだ迷ってますかー」みたいな。急にかけてしまうこともあるので、結構僕もドキドキするんですけど、かけたらかけたでやっぱり喜んでくれるので、そういうことが安心感につながるように思いますね。

松岡さんなるほど、いやー明日から使える秘技、素晴らしいですね。みなさん本当にありがとうございました。

最後に

いかがでしたでしょうか。

実際にエンジニア採用に成功されている方々のリアルなノウハウが知ることができ、参考になる部分も多くあったのではないでしょうか。

エンジニアとの出会い、惹きつけ、見極めなど、普段聞けない話もあり、エンジニア採用において何かしら参考となれば幸いです。

【イベント概要】

【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』

「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。

本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

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