「社員紹介実績ゼロ」の状況を変えた「力技」と「仕組み化」とは |HR NOTE

「社員紹介実績ゼロ」の状況を変えた「力技」と「仕組み化」とは |HR NOTE

「社員紹介実績ゼロ」の状況を変えた「力技」と「仕組み化」とは

  • 採用
  • 中途採用手法

※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

濱野様640

先日、リファラル採用を活性化するクラウドサービス「Refcome」が開催する『リファラル採用勉強会』に参加してきました。実際にリファラル採用に取り組まれた方々のノウハウを共有し合うイベントとして多くの人事担当者で賑わっていました!

イベントのメインは、株式会社HARES西村 創一朗氏、株式会社チェッカーサポート小山 剛史氏、株式会社ホットリンク濱野 智成氏によるトークセッションになります。

リファラル採用は、「採用コストの削減、質の高い候補者の獲得、ミスマッチの低減」が期待でき注目が集まっており、本イベントは登壇者の方々がどのようにリファラル採用に取りくんできたのか、その詳細を共有していただけるとても貴重なお時間でした。

その中で濱野氏は、ホットリンクでのリファラル採用の実例をお話くださいましたが、なんと当初は「社員紹介実績はゼロ」という状況であったとのことです。

そこから現在は社内のリファラル採用比率が30%になり、2017年は50%を目指すとのことですが、どのように社内にリファラル採用を浸透させていったのかそのプロセスを本記事にてご紹介します。

濱野 智成 株式会社ホットリンク 執行役員COO

大学卒業後、外資系レストラン会社でマネジメント業務に従事。その後オーストラリアでコンサルティング実務を経験し、デロイト・トーマツグループ(トーマツイノベーション)に入社。100社以上の中小・ベンチャー企業へのコンサルティング支援を実施し、東京支社長、事業開発本部長を歴任。 2015年11月に東証マザーズに上場するホットリンクに参画し、経営企画・戦略人事・コーポレート・グローバル事業等の統括役員を担当。2017年1月に同社COO、及び子会社トレンドExpress代表取締役社長に就任。

 

「社員紹介実績ゼロ」の状況を変えた「力技」と「仕組み化」とは

リファラル採用により、採用費のコストダウンと優秀層の獲得を目指す

濱野氏:ホットリンクは、ビッグデータ、クラウド、ソーシャルと大きく3つのテーマを事業コンセプトにしています。2013年にマザーズに上場したまだまだベンチャー企業でございまして、従業員規模は連結グローバルで150名、国内のみで80名くらいになります。

私はホットリンクに2015年の11月に入社しているのですが、代表の内山から「ちょっと来てくれないか」とまさしくリファラル採用を受けまして入社をしました。当初は経営企画サイドの統括役員とCHRO(最高人事責任者)を任され、現在はCOOという形で事業全体の統括と、事業会社の代表も任されています。

まず、私が入社した当時の採用状況を振り返るとあまり良い状況とは言えませんでした。採用のチャネルを見ていくと、ほとんどが人材紹介会社経由でした。数千万円の採用コストがかかっている状況でした。

2016年にかけて何をしていくか考えたときに、リファラル採用がアメリカでは主流だと言われていましたし、日本でも注目されはじめていました。そこで、リファラル採用を推進して採用費のコストダウンとともに優秀層の獲得をしていこうとなりました。

ところが、当社では社員紹介の実績はゼロの状況で、朝礼で求人情報を伝えたり、社員全員と面談をしましたが、紹介してくれそうな雰囲気ではありませんでした。1名紹介して採用となると30万円のインセンティブ制度はあったのですが、全然響いていませんでした。

そこからある施策をおこなったところ、2016年は30名中の9名、約30%がリファラル経由での採用となりました。今年はリファラルの採用比率を50%以上にしようとしています。現在、ダイレクトリクルーティングが採用チャネルの主流で人材紹介経由での採用は1人もいない状態です。

リファラル採用の成功ポイントは「力技」と「仕組み化」

濱野氏:それではどのように弊社がリファラル採用を進めたのかを簡単にお話しできればと思います。リファラル採用の成功ポイントに関してですが、大きく二つあります。

まずは力技です。結構重要だと思っていまして、これが無いと絶対にまわりは動かないです。これは大企業であってもベンチャー企業であっても一緒だと思っています。それがあって次に仕組み化なのです。「人事評価に組み込めば何とかなる」「インセンティブを設計すれば社内が動く」など、うわべの制度や仕組みだけ整備しても全然動かないんですよね。まずは力技でやっていくことが重要です。

じゃあ、この力技から仕組み化への流れとはどういったものかという話ですが、大きく5つのステップあります。

図1

まずはですね、経営幹部が率先垂範でコミットしなければまわりは動きません。リファラルの文化をつくっていくためには、上が変わらないと変わりません。経営幹部は300名くらいの規模までで、1,000名を超えてくると事業部単位で見たほうがいいかと思います。事業部長、担当役員などですね。

経営幹部が率先垂範するための体制や選考プロセスを設計してまず環境整備をします。その後、経営幹部で出した実績をもとに管理部層に展開していき、どんどん現場に落としていきます。そこから社内紹介で入社した人をターゲットに、知人の紹介をしてもらえないかお願いをします。ですので、1人でも2人でも実績が出てきたらそこからどんどんどんリファラルを広げていく。あるいはここだったら紹介してくれるっていうターゲットを絞ってそこから広げてく、一点突破全面展開ですね。これすごく重要だと思います。

体制に関しては、人事責任者を誰にするかが重要です。経営と人事の一体化を促進し、人事責任者への絶対的な権限委譲をおこなって、経営陣と人事責任者が時間的コミットをとって進めたほうが良いと思います。

弊社では経営戦略、事業戦略、人事戦略とありますが、これを全部連動させるために経営企画部門と人事が一緒にいます。マーケティング、広報なども全部一緒にグループにしているのですが、そうすることによって経営と人事が一体化してくるんですよね。これが実行スピードを早めてくれます。

選考プロセスに関しては、重要なのは最も責任のある人が最初に出ることです。ここに時間を割けないと言われてしまう会社はおそらく採用に力入れてないこととイコールだと思います。そこにコミットできるのかどうかが重要です。リファラルに限らずに選考プロセスは最強の布陣で対応すべきです。

なお、リファラル採用の場合は1次面談で会ったときに口説けなかったらもう口説けないと思ったほうがいいでしょう。もうひとつ重要なのは、人事の方もずっと同席して、応募者のボトルネックなどを全部精緻に把握していくことです。時間を惜しんで面接の担当者に任せてはいけません。また面談では弊社から見極めることは絶対にしていません。応募者の方から弊社を見極めてもらっています。これはかなりコツがいるのですが、仮に採用に至らなかったとしても、うまく辞退を促し弊社から不合格の連絡をすることはありません。

リファラルの推進には「自分が会社を変えるんだ」という気概が必要

濱野氏:あとはですね、管理職を巻き込む時に重要なことがありまして、管理職の方はまず自分の担当している領域の成果を出すために死ぬ気で頑張ろうと思うんですね。成果を出すために死ぬ気で頑張る、あわよくば人を育成して課題を解決しようと思う方はいますが、課題解決のために人を採用しようと思う方はごく少数だと思います。

これは重要な視点で、「死ぬ気で頑張る」「人を育てよう」とまでは考えているのですが、採用をすれば解決するかもしれないのに採用という課題解決の切り口を持ってないんですよ。そこをこちら側から与えてあげて巻き込んでいくことがすごく重要です。

リファラル採用の人材プールに関してですが、リファラル採用で入社した人に知人紹介をお願いすることで、どんどん連動して、良い連鎖反応が起こります。そこで成功体験を積み増していくことが重要です。

ここまでおこなったその後に、インセンティブや採用交際費、評価制度を考えていけばいいと思います。先に力技でノウハウをつくらないとどんな人事施策も上手く行かないと思っています。

まとめますと、まずは経営幹部が率先垂範して、体制を設計して、結果が出たら下に展開してく。リファラルで入社した人へ知人の紹介を依頼する、ここまでが力技ですね。最後に仕組み化、制度化をしていきます。

リファラル採用を成功させるために、社員の紹介がなければ自分で連れてくるなど、最初はただただ率先垂範で愚直に実行するだけです。ただこの辺がすごく重要だと思っています。

少し経営陣向けのメッセージが強くなりましたが、「とはいえなかなか経営陣が動かないよ」とお悩みの人事担当の方もいらっしゃると思います。そういった際は、解決策になるかはわかりませんが、HR系の最新ニュースや事例を伝え続け、ノックし続けてみてはいかがでしょうか。「リファラル採用の現状はこうなってるんですよ」ということを専門家として社内に発信し続ける。もしくは「リファラル採用関連のイベントに連れ込む」。人事を通じて組織や会社を良くしたいと思うのであれば、クビを覚悟で本気で必要性を訴えるべきだと思います。

どういうことかと言うと、経営陣や現場を動かせない人事は人事じゃないと思います。やらされ感や「誰かがリファラル採用やっているからやってみよう」くらいの生半可な気持ちでは経営陣も現場も絶対動かないです。「会社を自分が変えるんだ」という気概が必要だと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか。

経営陣が率先垂範してコミットする姿勢を見せるなど、まずはとにかく「力技」でリファラル採用をおこなっていくという濱野氏のお話は非常に説得力がありました。

それ以外にもリファラル採用の成功に向けて参考となるノウハウが満載でしたが、一番はテクニック論よりも「俺がやるんだ」という気概の部分が重要だと感じました。リファラル採用を浸透させるには多少強引に引っ張っていくことも時には求められるのかもしれませんね。

【イベント概要/主催】

  • イベント名:リファラル採用勉強会 Vol.01
  • 日時:2017/02/02(木)19:30~
  • 場所:東京都渋谷区道玄坂2-10-7
  • 主催:株式会社Combinator 代表取締役 清水巧
  • リファラル採用を活性化させるツール「Refcome(リフカム)

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