2018年新卒採用活動で意外と注力されていない見直すべき3つのポイント|動機編 |HR NOTE

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2018年新卒採用活動で意外と注力されていない見直すべき3つのポイント|動機編

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※本記事は、社会保険労務士の原田さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

こんにちは。企業向けに新卒採用のコンサルティング、大学生向けにキャリアデザインの講師をしている社会保険労務士の原田です。

前回は、採用を担当される方が意外と注力されていない「見直すべきポイント」として、「採用計画の見直し方」=「なぜ」「誰を」を再度明確にする、というお話をさせていただきました。

今回は、2つ目のポイント「選考途中で、学生の動機をいかに高めていくのか」をお届けします。

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選考途中で、学生の動機をいかに高めていくのか

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先月11月18日に厚労省・文部科学省が発表した2017年3月卒業予定の大学生の就職内定率は10月1日時点で前年比4.7ポイント上昇の71.2%となっており、売り手市場は続いています。

「新卒採用がうまくいっていない」という企業の担当者の話を聞いてみると、スクリーニングに重きを置きすぎているケースが多々見受けられます。

新卒採用であれば、学生も社会人としての第一歩となる重要な「1社」を見つけたいと考えています。企業側も「選ばれている」ということを改めて認識する必要があります。

では、実際に選考において「選ばれる立場になる=入社の動機を高める」ためにはどのような点を見直す必要があるのでしょうか。

3つのポイントで見直すことをお勧めしています。

【選考において見直すべき3つのポイント】

  • 自社のPRするポイントを絞っているか?
  • 大勢のうちの1人と思わせていないか?
  • 真摯に向き合っている姿勢を見せているか?

1.自社のPRするポイントを絞っているか?

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「学生が知りたい情報を説明会・面接・内定者フォローの際に伝えている」という担当者にお聞きしたいことがあります。

「どの学生にも、同じ情報を同じように伝えていませんか?」

「その情報は目の前の学生が本当に知りたい情報ですか?」

ドキッとした採用担当者の方は要注意です。「動機を高める」というと、心理学をベースとしたいくつかの理論(欲求の五段階論や内的・外的動機付け)を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、どの理論もいくつかのパターンを示しているとおり、大前提として「個々それぞれ動機が高まる要因が違う」ということを認識するところからスタートしてください。

目の前の学生の興味関心がどこにあるのか、どんな未来を描いているのか、そして入社後はどんなキャリアパスを描きたいと考えているのか、何を大切にしているのか

相手が望むものが会社のどの部分にあたるのか、これらの情報を収集した上で自社をPRしていますか?

自社のPRポイントが沢山あるのはとても良いことですが、あまり沢山あっても、大事な部分の印象が薄くなりがちです。担当者は目の前の学生に合ったPRポイントを適切に絞り、相手のニーズと合致していることをアピールする必要があります。

2.大勢のうちの1人と思わせていないか?

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目の前にいる学生と1対1で話をしているときは、相手に自ずとフォーカスがあたっていると思いがちですが、「自分(会社)が聞きたいことを聞いているだけ」の面接の場合は、相手にフォーカスが当たっているとはいえません。

同様に、面接調整などの過程でも同じことがいえます。誰に対しても同じような事務的なテンプレートのメール文をコピペして送っていませんか?学生はそのような細かいところでも会社をよく見ているものです。

たとえば、「先日の面接で話していただいた●●について、とても興味を持ちました。また次回、さらに詳しくお話を聞かせてくださいね」など、私はあなたに興味があるということをしっかり伝えてください

自分を認識・承認してくれている、興味を持ってくれていると感じられると、自ずと対象に興味が強くなるものです。メールの文章1つとっても、そこまで実践している企業が少ないからこそ、差別化にもつながります。対象の学生の数が多いのでそのようなことにパワーがかけられないのであれば、大勢候補がいても、特に大切な応募者には「あなたに興味がありますよ」という姿勢をしっかりアピールする必要があります

自分がそのようなことをされたらどう感じるか?これは採用担当者が、忙しさや他の業務に手いっぱいになっている時に忘れてしまいがちな視点です。メール以外にも電話での会話やトーンでも相手は敏感に感じ取るものです。大勢の中の一人なのか、そうではなく自分に連絡をしてきてくれているのか、ちょっとした工夫で、学生の動機は下がったり、上がったりするものです

3.真摯に向き合っている姿勢を見せているか?

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中途採用であれば、年数の違いはありますが1度社会に出ている分、業界や仕事内容、会社の制度についてもある程度イメージを描くことができます。最近は長期インターンなどで卒業前から企業で働く学生も見受けられますが、まだまだ割合は少ないものです。そのため学生にとっては、「働く」ことはわたしたちが思っている以上に具体的にイメージできないものです。会社の中のことはほとんどイメージができないといっても過言ではないでしょう。

人生の岐路に立っている学生に、つい採用がしたいがために、都合の良い話ばかりをしていませんか?
学生の望むイメージと自社の現状が異なるならば、「率直に伝える」ことです。そして学生の考え方に偏りがあるなど、客観的に今後の就活や選考にマイナスになる点があるならば、それもしっかりと伝えるようにしましょう。

会社のマイナス点、自身についてのマイナス評価を聞いた学生は、落ち込むこともあるかもしれません。(それは伝え方によるところも大きいと思いますが)

それでも、自分に真摯に向き合ってくれたという事実は、相手にとって採用担当者、ひいては会社に対する信頼につながります。最終的に「この会社に自分の人生を預けられるか」という重要な判断を学生が行う際に求められるのは、この「信頼」だと考えています。

最後に

以上、3つの視点を軸に置いた上で、どういう選考フローがいいのか、どの場面で誰に何を話してもらうのがいいのか、選考プロセスにおけるコミュニケーションのどこに特に気をつけたらよいのか、他社と差別化するポイントはどこか、面接官やリクルーターにはどのような教育(またはお願い)をすれば良いのか、など一度見直してみてはいかがでしょうか。

次回は、最後のポイント「一般的に優秀な人材と、自社に合う人材の違いは何か?」についてご紹介します。

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