(くそ、またかよ・・・)
「あぁ、絶対嘘だ。そんなことがあるはずがない。だってさっきの学生もそうだった。そんなに同じ理由が続くのだろうか・・・」
採用担当者の皆様。日々の業務で上記のようなシーンに見覚えはございませんか?そうです。選考辞退です。学生と面接するために、多くの準備をし、会議室を確保し、わざわざ時間を空けていたのに・・・
「突然予定が入ってしまいまして・・・」
「風邪を引いてしまいまして・・・」
「電車が遅れてしまって・・・」
「そんな都合よく風邪になるわけがないだろ!!」という気持ちを抑えて、「かしこまりました。お身体に気をつけてくださいね。それでは失礼致します」と冷静に話す。周りに悟られないように平然を保ちながら受話器を置く。
そんな今回は、採用担当者がこのように悔しい思いをせずに済む方法を「選考前~選考後」のフェーズに分けてご紹介します。
目次
1. 選考辞退|選考前に意識したいこと
学生は選考前から企業のことを見ています。そのため、選考前からきちんとした対応をとることが選考辞退を防ぐことにつながります。選考前に気をつけるポイントをご紹介します。
1-1. 選考日程メールは早く送る
学生は、他の企業も同時に受けていたり、アルバイトをしたり、学校の授業があったりと、就活の時期は大忙しです。その中で自社の選考を受けてもらう確率を高めるには、他の予定が入る前に、先に予定を抑えてしまうことです。ですので、選考日の直前ではなく、余裕を持って選考日程メールを送りましょう。そうすれば学生のスケジュール帳を優先的に抑えることができます。
選考日程メールを早く送ることで、学生の混乱も防げますし、企業側としても準備をしっかりした上で選考に臨めます。
1-2. リマインドメールを送る
東京工科大学の調査によると、今の時代、若者はメールをあまり使いません。そのため、メールが届いていたとしても気づかない可能性があります。一度で気づかれないのなら、複数回送れば気づくかもしれません。可能であれば、1週間前、3日前、前日と何回かリマインドメールを送りましょう。
きちんと送ったものを読んでもらうという側面では、LINEを活用したサービスを利用してみてもいいかもしれません。学生とのあらゆるコミュニケーションをLINEで完結でき、LINE上で選考の日程調整も自動でおこなうことができるので、学生にとっても、採用担当者にとっても便利です。
このサービスを利用することで、「メールを開封してもらえない」「電話をしてもなかなかつながらない」「一人ひとりと面接設定する工数を減らしたい」などの課題解決につながるでしょう。
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1-3. すばやく返信を返す
学生からのメールや電話に対して、すぐ返信することは重要です。社会人で返信が早い仕事相手ほど信頼できませんか?学生で折返しの電話が早い人ほど好印象ではありませんか?これらからわかる通り、早く返信することは信頼関係の構築につながります。
もし返信が遅くなってしまったときは、「遅くなってしまい、申し訳ございませんでした」の一言を入れましょう。その一言を入れるだけで、相手の反応は違ってきます。
2. 選考辞退|選考中に意識したいこと
選考中は、学生も企業を見て選んでいることを忘れてはいけません。ここでは、選考辞退を防ぐために、選考中に気をつけるポイントをご紹介します。
2-1. 面接の場は学生からも評価される場であることを意識する
面接の場は、企業が学生を評価するだけの場ではありません。同時に学生も企業を評価しています。特に学生は採用担当者を企業そのものとしてみています。そのため、採用担当者の印象が悪ければ、企業の印象も悪くなり、選考辞退につながります。逆に採用担当者の印象が良ければ、企業の印象も良くなります。
学生の就活の軸で、よく「人」が入っていることからもわかる通り、「人」の見せ方は重要です。「人」=採用担当者になっている場合が多いので、採用担当者は特に注意が必要です。
2-2. 圧迫した雰囲気をつくらない
就活生の中ですぐ広まる噂のひとつが「圧迫面接」です。「あの企業は圧迫面接をする」という噂は口コミとネットの療法で広がります。噂が広がれば、母集団が少なくなってしまうことも十分考えられます。
もちろん圧迫面接を実施することによって、学生にストレス耐性があるかを測定することができます。仮に、入社して担当する仕事が高いストレス耐性を要するようであれば、そのような面接は必要かもしれません。しかし、学生からすると、圧迫面接が選考辞退の要因となってしまう可能性があります。
ストレス耐性を測定したいのであれば、実際に1週間だけ働いてもらうなど、違った形式で実施したほうが良いでしょう。
3. 選考辞退|選考後に意識したいこと
選考が終わったら、学生への対応も終わりというわけにはいきません。選考辞退を防ぐために、選考後に気をつけるポイントをご紹介します。
3-1. 早めの合否連絡
学生は企業からの合格の連絡を心待ちにしています。ただ世の中の企業には不合格を伝える「お祈りメール」を送らない企業もあります。特に大企業には「合格した場合のみ、ご連絡致します」といった注意書きが散見されます。
このような企業があるので、連絡が来ない=不合格といったイメージがある学生も多いでしょう。なので、合否連絡が遅れると、学生は落ちたと勘違いし、次の企業に切り替えて集中するのではないでしょうか。
このような事態があるので、合否が決まった時点で、すぐに連絡することが得策でしょう。
3-2. 辞退した学生との関係性を続ける
「あ、今日は他社で内定になってしまった学生の誕生日だ。どうしよう、メッセージ送ろうかな?」
最近では、Facebookを通じてつながっている場合も多いので、この悩みを持つ採用担当者も多いのではないでしょうか。
辞退となってしまった学生とコミュニケーションを取り続けることは大切です。ひょっとしたら、その学生が友人・後輩を紹介してくれるかもしれません。
先述の通り、学生からすると採用担当者は企業そのものです。そのため選考後、連絡が途絶えると「この企業は都合のいいときだけメッセージを送ってきて、不合格になった瞬間連絡を取らないんだな」という悪い印象をもたれるかもしれません。
そういう悪い印象は、その人から後輩に伝わり、来年度の採用に影響してきます。ですので、不合格の学生とも連絡は取ったほうがいいでしょう。
4. 大変なときは採用代行をうまく利用する
選考辞退を防ぐために、上述したことを一つもやっていないという企業はないかと思います。しかし、上述のやっていないことをすべてやろうと思っても、繁忙期であるこの時期には難しいかもしれません。ですが、この繁忙期だからこそやるべきことでもあります。そのようなときは採用代行サービスを利用してみてもいいかもしれません。
採用代行サービスとは、メール・電話の対応から、説明会の運営、採用計画まで支援してくれるサービスです。メールの対応だけお願いしたいという採用活動の一部分だけの支援から受け付けています。
実際に採用担当者の方がやるときの人件費よりも、採用代行サービスのほうが安いので、人手が足りていない近年では、注目されているサービスです。
5. まとめ
いかがでしたでしょうか。
選考辞退率下げようと思うと、それなりに業務があり、繁忙期のタイミングでおこなうことは難しいかもしれません。しかし、繁忙期であるタイミングだからこそ、選考辞退率を下げなければいけません。