昨今の新型コロナウイルスの影響もあり、採用のオンライン化に切り出した企業様も多いのではないでしょうか?
このような状況でもWebでの面接や説明会にも柔軟に対応し、しっかりと母集団を集めることができるように、本記事では「Web説明会」について詳しく解説していきます。
目次
1. Web説明会とは
さまざまな採用手法が出てきている中、最近になって多くの企業から注目されているのが、「Web説明会」です。
Web説明会とは、スマホやPCなどを通して、どこからでも視聴することができる、オンライン上で開催される会社説明会のことです。
1-1. 「就活生が会社説明会に来てくれない」のはなぜか?
就職みらい研究所の調査によると、2019年卒の学生は、就職サイト会社などが開催する合同説明会・イベントへの参加数は、前年から18%も減っています。
そのため、リクナビやマイナビの合同説明会に参加するだけでは、十分ではありません。では、なぜ合同説明会やイベントの参加数が減っているのでしょうか。
1-1-1. 学生が就職活動に割く時間は減っている
年々、学生が就職活動に割く時間の割合が減っています
データを見ると、3月~4月といった就職活動が解禁した直後の期間においても就職活動に割く時間が減ってることがわかります。
春休み前や春休み期間中といった早めの段階から就職活動を始める人も多くなっており、4月以降は学業に少しずつシフトしていることも読み取れます。
「就活生だから、就活だけをやっている」というわけではないので、注意が必要です。
1-1-2. 採用手法の多様化
また、採用手法の多様化も合同説明会の参加数の低下の要因と考えられます。
参考にしたメディアの数値を見ると、合同説明会やセミナーは昨年より割合が下がっていることがわかります。逆に動画配信サービスでは、昨年の約2倍の割合になっています。
このように採用手法が多様化していて、就活生各々が自分に合っている企業との出会い方をしていることがわかります。
そのため、企業は一つの採用手法に力を入れるのではなく、さまざまな採用手法を試し、理想の人物像が流入してくるチャネルはどこなのかを見極める必要があるでしょう。
1-2. インターネットでの情報収集がが増えたからこそ「Web説明会」が注目されている
このように合同説明会やイベントに参加する学生が減少する中で、その代わりに増えているのが「スマホやPCを活用したインターネットでの情報収集」でしょう。
インターネットの口コミサイト上には、企業の評判、年収、社風など、さまざまな情報が掲載されており、志望する企業のリアルな情報についても手元のデバイスから検索するだけで多くのことがわかるようになりました。
しかし、口コミサイトは企業を退社された方が書いていることも多く、事実と異なるケースも多くあることのではないでしょうか。
就活生にとってもどの情報が「本当」か「嘘」かわからないため、中には嘘の情報を信じて企業にエントリーしなかったというケースも考えられるかもしれません。
Web説明会は、そのようなインターネットで情報収集をおこなう就活生に対して、インターネットを通して適切な情報を届ける一つの手法として考えることができます。
ディスコの2019年卒就活生モニター調査においても43.5%の学生がWeb説明会の視聴経験があるとの結果が出ており、Web説明会は学生にとってもスタンダードになりつつあることがわかります。
1-3. Web説明会の種類|ライブ配信型・録画配信型
Web説明会には、「ライブ配信型説明会」と「録画配信型説明会」があります。
1-3-1. ライブ配信型説明会
ライブ配信型説明会は、オンライン上でリアルタイムに実施されている説明会です。リアルタイムで配信されているので、就活生とチャット機能を利用してリアルタイムでコミュニケーションを取ることもできます。
就活生が気になったことを随時質問することができるため、Web上の会社説明会でも1人ひとりの学生に向き合い、疑問を解消することができます。
1-3-2. 録画配信型説明会
録画配信型説明会は、あらかじめ録画しておいた説明会をネット上で自由に見ることができます。
ネット上で自由に視聴することができるので、最初の企業の魅力付けにもなりますし、選考終盤の内定の後押しにも使えます。
そのため、学生に伝えたい内容をしっかりと伝えることができます。
2. Web説明会と母集団形成の関連性
2-1. なぜWeb説明会は母集団形成に繋がるのか
先程お伝えした通り、最近の就活生は就活に割く時間が減っており、その代わりに隙間時間にスマホを使って口コミサイトで企業の情報などを収集する傾向にあります。
Web説明会はオンラインで企業情報を発信できる重要な場です。「オフラインの会社説明会なら参加しないが、隙間時間で視聴できるWeb説明会なら見る」という学生の応募が見込めます。
他にも、参加したくても「距離」が問題で参加できなかった地方学生も、Web説明会なら参加できるので、応募が見込めます。
また、Web説明会は、説明会をする場所を予約したり、ブースを設置したりといった準備や後片付けが必要ありません。準備や後片付けにかかっていた時間を新たなWeb説明会の開催やほかの施策に当てることでも応募数が増加します。
これらの理由から、Web説明会は母集団形成に繋がるといえるでしょう。
2-2. Web説明会に変えると、どのような効果があるのか
会社説明会を1回開催するには、事前準備を含めると多くの工数がかかります。一年間に数十回の会社説明会を開催する人事担当者にとっては、大きな工数になっているでしょう。
Web説明会を導入すると、約半分の工数を削減することができます。削減された工数を、ほかの業務に回すことで、さらなる応募数の増加が見込めます。
3. Web会議システムの徹底比較
Web説明会は、Web会議システムを使って開催されます。ここでは、Web会議システムについて、徹底比較します。
HARUTAKA
【特徴】
- ライブ面接機能を使えば、どんなに離れていても、Web説明会に参加できる
- 録画機能によって、Web説明会の録画データをクラウド上に蓄積することができる
- 採用プロセスをデータ管理できるので、採用効率が向上
【機能】
アプリ対応 | ◯ | メモ | ◯ |
チャット | ◯ | 通信状況インジケーター | ー |
画面共有 | ー | 録画 | ◯ |
資料ダウンロード | ー | アンケート | ー |
【価格】
都度お問い合わせ
サービス名:HARUTAKA 提供会社:株式会社ZENKIGEN URL:https://harutaka.jp/
インタビューメーカー
【特徴】
- PCやスマホがあれば、いつでもどこでもWeb説明会に参加できる
- Web説明会後の面倒な面接日程の調整を自動で調整可能
- 選考書類から求職者のステータスまで、一元管理できる
【機能】
アプリ対応 | ◯ | メモ | ◯ |
チャット | ー | 通信状況インジケーター | ー |
画面共有 | ◯ | 録画 | ◯ |
資料ダウンロード | ◯ | アンケート | ー |
【価格】
プランによって異なる
サービス名:インタビューメーカー 提供会社:株式会社スタジアム URL:https://interview-maker.jp/
4. Web説明会のメリット
4-1. Web説明会の企業側のメリット
4-1-1. 母集団の拡大
Web説明会は、オンライン上で説明会がおこなわれるので、学生はスマホから会社説明会に気軽に参加できます。「隙間時間に、少し会社説明会見てみようかな」と志望度が高くない就活生の参加も見込めるため、母集団が拡大します。
また、隙間時間を使って会社説明会に参加できるので、理系学生や体育系学生、留学している学生など、忙しい就活生にもアプローチできます。
4-1-2. コスト削減
会社説明会を開催するとき、会場への移動やブースの準備や片付けに時間がかかっているのではないでしょうか。会社説明会は5時間なのに、移動時間や準備・片付けを含めると、8時間を超えて、気がついたら一日が終わっていたというケースもあるでしょう。
Web説明会であれば、移動時間もブースの準備も必要ありません。資料をシステム上で共有し、システムのルームURLとパスワードを就活生に共有すれば、準備完了です。大幅なコスト削減が見込めます。
4-2. Web説明会の就活生側のメリット
4-2-1. 説明会に気軽に参加できる
会社説明会は、参加するに当たり、開催場所や前後のスケジュールなどを確認する必要があります。もし、別の予定が入っているのであれば、スケジュールを調整したり、どちらを優先するのかを決めたりしなければいけません。
Web説明会であれば、開催時間に予定が入っているかスケジュールを確認するだけで済みます。もし前後に予定があったとしても、移動中にスマホで視聴することができます。そのため、忙しい学生も気軽に参加することができます。
4-2-2. 交通費がかからない
参加したい会社説明会があったとしても、開催地域が遠かったら、お金のことが心配で参加を迷う就活生も多くいるでしょう。
Web説明会であれば、好きな場所から会社説明会を視聴できるので、交通費がかかりません。地方などの交通が不便な地域に住んでいる就活生も、エントリーしやすいでしょう。
5. Web説明会のデメリット
5-1. Web説明会の企業側のデメリット
5-1-1. 学生とコミュニケーションが取りにくいときもある
オンライン上の説明会なので、就活生の反応が見えにくいです。カメラが付いていますが、就活生側がカメラをオフにしていると、顔が見えません。チャット機能でコミュニケーションも取れますが、対面のコミュニケーションに比べると、就活生の反応が見えにくいでしょう。
解決策としては、逐一質問を募集したり、就活生に話を振ったりと、通常の会社説明会より就活生とのコミュニケーションを多くすることです。多くの人事担当者がすでに意識されてはいると思いますが、一方的に説明会をするのではなく、就活生と一緒に説明会をつくっていくという意識が重要かもしれません。
5-1-2. 説明会の途中で退出される可能性がある
Web説明会は、学生が自由に視聴できる反面、途中退出も自由にできます。通常の会社説明会であれば、周りの就活生の視線もあり、途中退出しにくい雰囲気がありますが、Web説明会ではそのような雰囲気がありません。就活生が「この企業合わないかも」「あまり興味がないな」と感じてしまうと、途中退出される可能性が高くなります。
途中退出されないように、プレゼンの構成などには注意が必要です。
5-2. Web説明会の就活側のデメリット
5-2-1. 企業理解が浅くなってしまうかもしれない
先程お伝えした通り、人事担当者とコミュニケーションが取りにくいです。そのため、質問があっても、その質問に答えてもらえないケースもあります。通常の会社説明会であれば、説明会が終わった後に個別に質問することが可能ですが、Web説明会だと難しいです。
このようなケースに対応するために、企業はよく聞かれる質問はFAQといった形でサイトに載せておいたり、チャットボットを導入して自動対応できるようにしたりする必要があるかもしれません。
5-2-2. 通信環境によっては、視聴しにくい
Web説明会を視聴するのに、特別な機器は必要ありません。しかし、学生のスマホが通信制限にかかっていたり、電波の届きにくい場所にいたりすると、Web説明会を視聴しにくいケースがあります。
そのため、企業は事前に「Web説明会を視聴する際は、電波の良いところで視聴してください」と伝えることで、防ぐことができます。
6. Web説明会を運営する上での注意点
6-1. ライブ型配信と録画型配信を上手く使い分ける
ライブ配信と録画配信とでは、特徴が異なります。異なる配信方法を上手く活用することで、より母集団拡大に繋がります。
ライブ配信は、「社風・社内の雰囲気」を学生に伝えることに向いており、録画配信は、「具体的な仕事内容」を学生に伝えることに向いています。
活用方法の例としては、録画配信で事前に企業のことを知ってもらって、ある程度企業のことを知っている状態で、ライブ配信で就活生と座談会などのコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。
インターンシップなどで出会った就活生に、定期的に録画配信の視聴をすすめるメールを送ってみてもいいでしょう。
6-2. 面接への導線設計をしっかり引く
通常の会社説明会だと、会社説明会の最後にアンケートを回収し、そのアンケートをもとに就活生の個人情報を得て、次の選考に繋げます。しかし、Web説明会では、紙のアンケートを回収できません。そのため、次の面接に繋げるために導線を用意しなければいけません。
Web会議システムには、アンケート機能が付いているシステムがあります。そのアンケート機能で、次の選考を繋げることもできます。また、Web説明会の途中で、応募フォームをチャットルームに送ることもできます。
オンラインだからこそ、どのように面接に誘導するかは、徹底的に考える必要があります。
7. さいごに
今回の記事では、
- Web説明会とは
- Web説明会のメリット・デメリット
- Web説明会の注意点
についてお話しました。
母集団形成に悩みを抱えている人事担当者は、一度Web説明会を考えてみてはいかがでしょうか。