【社会保険】従業員が退職する際の対応|手続きや保険料の取り扱いについてもご紹介!

従業員が5名以上の事業所の場合、原則として社会保険への加入が義務付けられています。

したがって、家族規模の事業所を除き、従業員が退職する際や従業員を解雇する時には、社会保険の退職手続きをおこなわなければなりません。さらに、従業員の経歴次第で手続きが異なってくることがあるので、注意が必要です。

本記事では従業員が退職する時に対応しなければいけない社会保険の手続きについて取り上げていきます。

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退職者が出た場合における社会保険についての対応

従業員が退職する際、社会保険についての対応はどのようにおこなえば良いのでしょうか。

そもそも、退職の効力は、原則として従業員から退職の意思が表示されてから14日(2週間)後に生じます。

しかし、多くの場合は業務の引継ぎに要する時間が2週間では足りないため、1か月以上前に退職の旨を伝えるように設定しているケースが多く見られます。

退職を希望する従業員がいるということが早めにわかれば、準備もスムーズにおこなうことができますので、退職希望者にはなるべく早めに伝えてもらい、人事などの必要な部署に共有してもらうことが大切です。

退職する従業員がわかり次第、手続き準備などの様々な対応が始まりますが、社会保険に関する対応は以下の通りです。

健康保険及び厚生年金

上記の保険は「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」という書類に必要事項を記入したうえで、従業員が退職した日から6日以内に管轄の年金事務所へ提出しなければなりません。書類の郵送以外にもインターネットによる申告もできます。

「協会けんぽ」に加入している事業所だと、健康保険被保険者証も書類と一緒に返却する必要があります。ネットによる申告の場合においても同様です。

万が一保険証をなくしてしまって原本を返せなくなったら、資格喪失届に理由を記載するか、あるいは「健康保険被保険者証回収不能・減失届」も一緒に申請しなければなりません。

▼社会保険の資格喪失届に関する記事はコチラ

社会保険の資格喪失届とは|記入方法や、注意点をご紹介

介護保険

健康保険や厚生年金と同じ書類によって手続きするため、特筆すべきことは少ないです。保険料については退職する月は徴収しません

雇用保険

従業員の在籍していた期間などによって失業保険が給付されるタイミングが異なるため、注意が必要です。

事業主は、「雇用保険被保険者喪失届」を従業員が離職した日から10日以内にハローワークへ提出することが義務付けられています。

また「雇用保険被保険者離職証明書」も同様ですが、本人が交付を望まない場合は、この限りではありません。

申請書類において、「雇用保険被保険者喪失届」の場合だとハローワークで直接受け取る以外にもホームページから印刷することもできます。記入ついては資格喪失日の箇所は退職した日の翌日にしておきましょう。

一方で「雇用保険被保険者離職証明書」は3枚1組の複写の専用紙を利用しているので、ホームページからダウンロードすることができません。ハローワークへ足を運ぶか、文具屋や文具のオンラインショップでの購入をする必要があります。

また、電子申請という手段もありますので、こちらを活用すると便利でしょう。

失業保険の受け取れる期間や金額はこの書類によって決まります。離職者の生計に大いに関わってくるので、確認の上で本人に署名してもらうようにしましょう。

労災保険

雇用保険の手続きをおこなうことで労災保険も自動的に手続きされますので、退職時において特にすべきことはありません。また保険証そのものがないので、回収することもないです。

ただし保険料については、被保険者が在職した月まで申告することになっています役所から配送される「労働保険年度更新申告書」に必要事項を記入したうえで郵送しなければなりません。

本章で解説したように、退職時に対応が必要な社会保険は、健康保険、厚生年金保険、雇用保険の3種類になります。

提出期限に遅れた場合において、特に罰則が生じることはありませんが、失業給付金が受け取れないなどの問題が起きることがあり、そこから労使間トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。

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退職者における社会保険料の取り扱いについて

従業員の社会保険料の負担額は、社会保険の資格を取得した日が属する月から、資格喪失日(退職日の翌日)が属する月の前月分となっています。

退職者が月の途中で退職するのか、それとも月末なのかによって社会保険料の控除方法が異なりますので、以下でご確認ください。

<月途中に退職する場合>

退職前月の保険料を退職月の給与から控除

<月末に退職する場合>

退職前月+退職月の2か月分の保険料を、退職月の給与から控除

社会保険料は事業主と従業員が半額ずつ支払う制度です。上記のルールを確認したうえで、双方にとって最適な退職日を相談することもできるかもしれません。

退職者の個人情報の取り扱い方

社会保険に加入する際に、従業員の個人情報を収集することがあったと思います。

従業員が退職した後は、個人情報をそのまま放置するのではなく、ファイルや電子データに整理してきちんと管理しましょう。

また、法律により、社会保険にまつわる個人情報を収集した書類は、数年間保管する必要があります。

  • 健康保険・厚生年金保険:2年
  • 労災保険:3年
  • 雇用保険:4年

上記を超えるまではしっかり保存し、期限を超えた個人情報はシュレッダーにかけたり、完全にデータを消去するなどの対応をしなければなりませんので、ご注意ください。

退職後に従業員が取り組むべきこと

ここまで、退職者が出た場合における事業所の対応についてご説明いたしました。

それでは、退職者自身はどんな手続きをおこなう必要があるのでしょうか。

事業所が退職者に伝えることで、退職者の生活が守られるほか、企業のイメージ向上につながるかもしれません。ぜひ、ご活用ください。

健康保険について

健康保険について、日本には「国民皆保険」という制度が設けられているため、何らかの健康保険に加入する必要があります。

しかし、転職ではなく独立や無職といった場合は、転職先で社会保険に入るというわけではなくなります。

よって、「国民健康保険」「任意継続」「家族の扶養に入る」の3つから選択する必要があります。

◆国民健康保険に切り替える場合

資格喪失日より14日以内に国民健康保険に切り替える手続きをします。

保険料は自治体によって異なりますので、各市区町村にご確認ください。また、手続き自体も各自治体の窓口に申し出ることで可能になります。

必要書類は以下の通りです。

  • 健康保険資格喪失証明書
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)
  • 通帳
  • 印鑑
  • マイナンバー
◆任意継続制度を選択する場合

退職以前の会社の社会保険に、引き続き加入する制度であり、退職者の意思によって20日以内に手続きをおこなえば2年まで利用可能です。

ただし、退職以前に2か月以上健康保険の被保険者であったということが条件になりますので、注意が必要です。

なお、保険料の負担額は全額自己負担となり、納期を超えると任意継続の資格喪失となってしまいますので、こちらもきちんと押さえておきましょう。

任意継続制度に必要な書類は以下の通りです。

  • 健康保険任意継続被保険者資格取得届
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)
  • 印鑑
◆家族の扶養に入る場合

配偶者などの家族が社会保険に加入している場合、扶養に入ることが可能です。

特に、退職後直ぐに転職をしない場合に活用すると良いでしょう。

ただし、被保険者と一緒に住んでいる場合と住んでいない場合で不要には入れるか否かの条件が変わってきます。

詳しくは、以下でご確認ください。

扶養者とは?|全国健康保険協会

転職先が決まっていない場合は年金の切り替えが必要

転職を直ぐにおこなわない場合、国民年金保険に切り替えるか家族の扶養に入る必要があります。

国民年金保険に切り替える場合は、退職後14日以内に各市区町村の年金窓口で手続きをしましょう。

2021年12月1日現在の国民年金保険料は16,610円となっています。また、まとめて前払いをおこなうと割引が適用されます。

必要な書類は以下の通りです。

  • 国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書兼国民年金保険料口座振替依頼書
  • 基礎年金番号がわかるもの(年金手帳、納付書等)
  • 通帳、キャッシュカード
  • 印鑑

▼詳しくは以下をご覧ください

国民年金保険料|日本年金機構

失業保険を受ける場合

失業保険を受ける場合は、退職日から10日以内を目安に送られてくる離職証明書を持参し、速やかに各市区町村のハローワークで手続きをしましょう。

退職日の翌日から1年間が受給期間であり、それを超えると打ち切りになりますので注意が必要です。

必要書類は以下の通りです。

  • 離職票
  • 通帳
  • 雇用保険費保険証
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)
  • 3か月以内に撮影した写真2枚
  • 印鑑
  • マイナンバー確認証明書

まとめ

従業員が退職する際には、社会保険だけでもたくさんの手続きがあるということがおわかりいただけたでしょうか。

書類によっては提出までの期間が短いものもあるため、早めに退職の旨を教えてもらうことや素早く資料作成をおこなうなどの工夫が重要になります。

企業と従業員の双方にとってより良い未来のために、退職が伝えやすい環境づくりや情報共有のスムーズさを徹底するなどの取り組みが大切だと言えるでしょう。

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