「VRはビジネスに活用できる?」リアル感のある企業研修の可能性を探る | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

「VRはビジネスに活用できる?」リアル感のある企業研修の可能性を探る | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

「VRはビジネスに活用できる?」リアル感のある企業研修の可能性を探る

  • 組織
  • 人材育成・研修

18471919_1318046841647008_36648538_o
※本記事は、ヒト×テクノロジー研究所 所長の村山雄二さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

こんにちは。ヒトテク研究所 所長の村山です。

最近、はやりのVRを体験するために、渋谷初のVR(仮想現実)体験型アミューズメントパークVR/SPACEさんを訪問してきました。

(※2017年8月27日(日)に現店舗での営業は終了。現在はリニューアルオープンに向けて調整中。)

VRはゲームなどの分野ではすでに大きな賑わいを見せています。

今回は、このVRが「ビジネスの中でどのように貢献できるか」について考察していきます。

【レポート】VR(仮想現実)を実際に体験してみた

本題に入る前に、まずVRの体験レポートからお届けします。(笑)

実は、VRを体験するのはこれが初めてだったので、正直訪問するまでは、大画面での映像くらいの気持ちでした。

ところが…。実際体験してみると、衝撃的でした。

皆さんの中にも、VR未体験の方も多いのではないでしょうか。

日常的にゲームを楽しんでいる方は別ですが、30-40代にとっては、なかなか手を出しづらい面もあるかと思います。

今回はVRの雰囲気を掴んでいただくために、アラフォーの所長が体を張っている姿を見ていただきたいと思います。

しばし、お付き合いください。(本来、モデルになるような可愛らしい子女をお連れするべきなのですが、本題はそこではないのでご容赦ください。)

IMG_0686

すでに怪しい感じですね…。

この右手の道具でVRの中のものに触ることができ、その反動が手に伝わってきます。

IMG_0680

これは、ロボット犬を撫でているところ。

IMG_0679

はた目にはこんな感じです。完全に変な人です。

IMG_0678

モニターの中にある黄色い部分が筆者の持っている右手のコントローラーです。

これに振動が伝わることで、実際にロボット犬を撫でているような感覚になります。

あまりにも絵面が耐えられないため、VR/SPACEさんにお願いして、女性の体験模様と実際のゲームの内部の動画もいただきました。
18493363_1318046794980346_2005681029_o

ビジネスにおいて、研修の現場にVRを活用する可能性を考えてみる

さて、実体験レポートはほどほどにして、ここからは本題の「VRをビジネスの場で活用できるか」について考察したいと思います。

考察|ビジネスの場でVRがどのように貢献できるか
  1. 不動産など空間体験のリアリティ増加による営業効率化
  2. 医療現場における症例の少ない手術の追体験
  3. 航空機の運転など、リスクの高い業務のシミュレーション
  4. 消防レスキューなど命に係わる業務の行動演習

1. 不動産など空間体験のリアリティ増加による営業効率化

VRは、不動産のように単価の高い商材において威力を発揮します。特に「空間を見ることができる」のは、非常にメリットが高いです。

現在は実際に現地に行って内覧会に参加したり、モデルルームを見たりすることで意思決定をしていくことが多いですが、これらをVRに置き換えることができれば、時間と場所の制約から解き放たれます。

ベッドや椅子のレイアウトも試せますし、窓からの眺望も見せることも可能です。

結果として、遠方の見込み顧客を捉まえることもできますし、見込みの少ない顧客を外していくことも可能でしょう。

2. 医療現場における症例の少ない手術の追体験

これまでは、手術の映像や論文の共有がメインとなっていましたが、これをVRに置き換えることで、具体的な手の動かし方や繊細な血管の扱いなどを実際に体験する感覚を得ることができます。

手術前に何度もトレーニングをすることができるため、手術の精度は格段に高まります。

難易度の高い脳外科や心臓外科の手術を、医者が追体験していくことが可能となります。

3. リスクの高い業務のシミュレーションを効率化

航空機の運転などは、業務をおこなうための訓練としてシミュレーションをおこなう必要があります。

しかし、人材の育成単価が高価である上に、育成機関が長期にわたることが課題となっています。

すでにシミュレーターなどが発達しているものの、今後はこれらがVRに置き換わることで、リアリティのある体験の反復、視点の動かし方などの測定などが可能となり、各個人の訓練の迅速化や習得までの期間短縮、および教育コストの削減に効果を見込むことができます。

4. 消防レスキューなど命に係わる業務の行動演習

VRは、複数人でのチームプレーの研修でも活用が期待できます。特にレスキューなどはケースによって対応が毎回異なるため、現場での判断力の向上が求められます。

現実では修羅場を何度も経験して徐々に成長を促すものですが、育成対象者のレベルに合わせて実際の火炎を立体的に認識して距離感や危険度を実感していくことで、現実のトレーニングの効果を高めることが可能になります。

VRの企業利用に関する効果予想

shutterstock_492330130

上記の考察から、以下のような状況においてVRは効果が高いことが予想されます。

  • 現在教育や営業のために時間と空間の体験をすることが大変で、ビジネスチャンスとして阻害要因になっている業種。時間と空間の体験を社員やユーザーにしてもらうことが一番効果的だが、その体験に手間がかかる。
  • リアルな体験機会が少ないものやリスクを伴う体験。これらをVRを通しておこなえるようになることで、技術の向上につながる。

どれだけテクノロジーが発展しても、最後は人の意思決定が重要です。そして、その意思決定は多くの場合、修羅場経験を通して育成されます。

修羅場体験を意図的に多く経験させるというも企業研修の王道ですが、本当の意味で危ない経験は少なくし、VRで多くの経験をすることで世の中に習熟度の高いビジネスマンが増えていく、そんな時代がすぐそこまで来ているように感じています。

ss_a1cd6f60b87da82ac6e92dee02dcb0b3aa8f5919.600x338

※参考:© 2017 Valve Corporation.All rights reserved.
Job Simulator』という近未来のお仕事をロボットに教わるゲームも大人気です。

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

社内SNSのメリットとデメリット!成功させる秘訣も解説!

社内SNSのメリットとデメリット!成功させる秘訣も解説!

社内SNSを導入しようとしているものの、導入することでどんなメリットとデメリットがあるのか、気にしてる方もいるのではないでしょうか。社内SNSを導入することで、コミュニケーションを活性化させたり、業務を効率化させたりできます。一方、コミュニケーション疲れや公私混同を招くことがあります。今回は、社内SNSを導入するメリットとデメリットを詳しく解説します。

  • 組織
  • エンゲージメント
2024.05.02
HR NOTE 編集部
社内SNSアプリ導入のメリットや選び方の注意点とは?

社内SNSアプリ導入のメリットや選び方の注意点とは?

社内SNSとは、社内発信用のSNSのことです。社内SNSを活用することで業務の報告を効率化したり社内コミュニケーションを活性化させたりすることができます。
今回は、社内SNSアプリのメリットや選び方を紹介します。

  • 組織
  • エンゲージメント
2024.05.02
HR NOTE 編集部
社内SNSツールの比較・選び方を解説!

社内SNSツールの比較・選び方を解説!

社内SNSとは、社員同士でSNSのようにコミュニケーションを取ることができるツールのことです。社内SNSを導入することで、ほかの社員がどのような業務をおこなっているのかがわかるようになり、コミュニケーションの活性化につながります。

  • 組織
  • エンゲージメント
2024.05.01
HR NOTE 編集部
社内SNSとは?導入する4つのメリットもあわせて解説!

社内SNSとは?導入する4つのメリットもあわせて解説!

社内SNSとは、従業員同士で近況報告やグループチャットができる社内コミュニケーションツールのことです。SNSは、メールや電話などと比べて格段に速くコミュニケーションを取ることができます。仕事でもSNSでスピーディにコミュニケーションを取ろうしても、職場の人とSNSでつながりたくないと考える人も多くいます。今回は、職場のコミュニケーションを速く、活発にできる社内SNSとは何かを解説していきます。

  • 組織
  • エンゲージメント
2024.05.01
HR NOTE 編集部
テレワークで残業は増える?残業の管理や削減のコツも解説

テレワークで残業は増える?残業の管理や削減のコツも解説

近年では、働き方改革や人材の確保、ワークライフバランスの実現、BCP対策などを目的に、テレワークを導入する企業は増加しています。しかし、勤怠管理方法や残業問題について懸念しており、テレワークの導入に踏み切れない方は多いのではないのでしょうか。当記事では、テレワークにおける残業の実態から注意点・対策まで詳しく解説します。

  • 組織
  • ワークスタイル
2024.04.30
HR NOTE 編集部

人事注目のタグ