【時系列で見る】就活生が内定を辞退する理由まとめ | HR NOTE

【時系列で見る】就活生が内定を辞退する理由まとめ | HR NOTE

【時系列で見る】就活生が内定を辞退する理由まとめ

  • 採用
  • 新卒採用手法

640

ここ2年ほどの新卒採用スケジュールをみると、過去と比較して短期決戦となってきています。スムーズに就職活動がうまくいった学生の場合、就職活動が解禁する3月から説明会や面接を経て内定をもらい、10月の頭に内定式に出席するという流れになります。

しかし就職活動が順風満帆にいかなかった学生や就活の開始が遅くなった学生の場合、6月以降も就職活動を続ける形となります。多くの学生は「無い内定」の焦りからか内定をもらうこと自体が目的となってしまい、自分の目的に合った企業選びができないまま就職活動をしてしまいます。

そして、内定式がある10月前までに内定をもらったものの、しっかりとした企業選びの軸がないまま内定に至ってしまったため、「このままで本当に良いのだろうか・・・」と不安にかられ、結局内定辞退になってしまうことがあります。

今回は内定辞退の理由としてどのようなものがあるのか、時期によって何か違いがあるのかも含めて調べてみました。

内定辞退をする学生の心情とは|「オワハラ」にも慣れてきている?

640

就職活動の短期決戦化により、企業側も学生に内定辞退をされないようにさまざまなアプローチをしています。ただ、これが度を過ぎてしまうと「オワハラ」になってしまう懸念があります。たとえば、企業が学生に対し「内定を出したその場で内定承諾書を書かせる」などがあります。

学生は、内定後に「まだ入社することに迷っている」などと言ってしまうと、「ひょっとして企業から内定を取り消されてしまうのでは?(そんなことはありませんが)」ということを恐れて、とりあえず内定承諾書を書いてしまうといったことがあるようです。内定承諾書をその場で書かせることや内定承諾書の提出期限が短いことは、学生にとってかなり頭を悩ませる問題です。

しかし学生も最近では「内定承諾」というフェーズに関してしっかりと対策をしてきているように感じています。「内定承諾書」とwebで検索すると、「内定承諾書に法的拘束力はない」という内容の記事を多く見ることができます。内定承諾書を書いた後でも内定辞退をできるという心積もりがあるため、内定承諾書を書かせることで学生を囲いこむといったやり方が通用しないこともあります。

本来は企業と学生がお互いに面接の場で選び合う関係が理想です。しかし現状は「内定を出すまでは、企業が選ぶ側で、学生は選ばれる側」、「内定が出た後は、学生が企業を選ぶ側で、企業は選ばれる側」という関係になっているように思います。

内定辞退理由を時系列にしてまとめてみた

800

ここでは、どのような理由で内定辞退となるのか、時期によって違いはあるのか、
①内定式前
②内定式後~12月頃
③1月~3月
でそれぞれ調べてまとめてみました。

※注※HR NOTE編集部の独断と偏見で分類しております。実際と異なる部分があるかもしれませんが、ご容赦いただけると幸いです。

①内定式前に想定される内定辞退

  • 内定承諾後に入社予定の会社を詳しく調べて、リアルを知って辞退
  • 内定承諾後に会社の悪い噂を聞いて不安になって辞退
  • 内定承諾後も迷いがあり他社の選考を受けており、そちらで内定が出たために辞退
  • 複数の企業の内定をキープした後に、自分が行きたい企業を吟味して、その後に辞退
  • 大学院に進学することが決まったため辞退
  • 公務員試験に合格したため辞退

学生は内定前だと聞きにくい情報(福利厚生や給料、残業時間など)をなかなか知ることができないので、内定承諾後にOB訪問やweb検索、内定後のインターンなどを通じて企業の情報を調べているようです。その結果、何かしらのギャップを感じて辞退になるケースがあります。

また、内定承諾書に法的拘束力はないということを知っている学生が、複数の企業の内定をキープして、その後自分に一番合う企業を選ぶ場合があります。

②内定式後~12月頃に想定される内定辞退

  • 求人情報や面接時の内容と実際の条件に相違があったため辞退
  • 内定後のフォローで不信感を抱いたために辞退
  • 内定式や内定者懇親会などで社員や同期との雰囲気があわなかったために辞退
  • 内定者アルバイトで社風や仕事内容のギャップを感じた
  • 内定者課題についていけない
  • 公務員試験に不合格であったが、公務員になる目標を捨てきれず再度チャレンジするために辞退

この時期は、内定式に参加してみたら「自分が思っていた企業のイメージと違う」という理由で就職活動を再開する学生が出てくる可能性があります。内定式の様子や、どんな同期がいるのか、内定式後にわかる入社までにおこなう課題の内容は何か、どんな社員がいるのかなどを見て判断しているようです。「サークルみたいなノリで嫌だ」「おとなしい人しかいなくてつまらなさそう」など、その場のフィーリングで線引きをしてしまう学生もいます。

また、「やっぱり公務員試験を再度頑張りたいです」そういった理由で辞退となるケースがちらほらあるのもこの時期です。

③1月~3月に想定される内定辞退

  • 親ブロックにより辞退
  • 希望の勤務地、配属先ではないことが判明したために辞退
  • 辞退の気持ちは前々からあったが、断りにくくこの時期まで引き伸ばしてしまった
  • 留年したために辞退
  • 家庭の事情により辞退
  • 入社前の研修がきつくて辞退してしまう
  • 海外に行きたいので辞退(ワーキングホリデー)

学生が年末年始に帰省をした際に就活の状況を話した結果、「親御さんからのNG」が出ることがあります。この親ブロックに対し、自分の意思を貫けずに素直に従って行動してしまう学生がちらほらいるように感じます。また、理由はさまざまですが「家庭の事情で入社できない」と伝えられるケースもあります。介護や育児などが理由であれば、仕事と両立できるように歩み寄る姿勢が求められるかもしれません。

さらに、面接では「全国転勤可能です!」や「希望でない職種や部署でも問題ありません!」とは言ったものの、いざ勤務地や配属先が発表され、希望していた場所ではない場合に「やっぱり内定辞退します」という学生がいるようです。

また、留年してしまったために辞退というケースもこの時期に多くあります。双方がよければ、卒業まではアルバイトやインターンという形式でジョインしてもらうこともありかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

内定辞退の理由はさまざまなものがありますが、時期によってその内容も変わってくるように感じます。留年や家庭の事情などは致し方ないかもしれませんが、防げた内定辞退もあるように思います。内定辞退が、入社前後のギャップをつくらないこと、入社後のフォローを怠らないことが求められるのではないでしょうか。

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

生成AI時代のエンジニア採用:採用担当者が今すぐ考えるべき3つの視点|ハイヤールー葛岡

生成AI時代のエンジニア採用:採用担当者が今すぐ考えるべき3つの視点|ハイヤールー葛岡

株式会社ハイヤールーの代表、葛岡です。 執筆者葛岡 宏祐氏株式会社ハイヤールー 代表取締役 1996年生まれ、最終学歴中卒。2018年にAIエンジニアとして株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に入社。2020年2月にテ […]

  • 採用
  • エンジニア採用手法
2025.11.07
金井 一真
成果を出しやすいフリーランスの活用方法とは|CTF GROUP山本

成果を出しやすいフリーランスの活用方法とは|CTF GROUP山本

働き方が多様化する中、専門性やスピード感を重視する企業にとって、フリーランス人材の活用は大きな可能性を秘めています。固定的な雇用に縛られず、必要な時に必要なスキルを持つ人材と連携できる点は、競争力強化の大きな武器です。 […]

  • 採用
  • 母集団形成
2025.11.06
金井 一真
人事にこそ必要な「話し方トレーニング」──AI時代における人材アトラクトの本質

人事にこそ必要な「話し方トレーニング」──AI時代における人材アトラクトの本質

HR NOTE読者の皆様、はじめまして。千葉佳織です。私は「kaeka」という話し方トレーニングサービスを運営しています。 執筆者千葉 佳織氏株式会社カエカ 代表取締役 15歳から弁論を始め、全国弁論大会3度優勝、内閣総 […]

  • 採用
  • 面接・選考
2025.11.04
金井 一真
「待ち」の採用は終わり。選ばれる企業のTA戦略 ~ HR LEADERSレポート ~

「待ち」の採用は終わり。選ばれる企業のTA戦略 ~ HR LEADERSレポート ~

本記事では、キャリアSNS「YOUTRUST」が主催したイベント「HR LEADERS 〜なぜ今「採用革命」が必要なのか、“選ばれる企業”になるための視点と打ち手〜」の模様をレポートします。 株式会社グロービス・キャピタ […]

  • 採用
  • 母集団形成
2025.10.31
金井 一真
「スカウト返信ゼロ」から3ヶ月で返信率13.3%へ。エンジニア採用でのAI活用方法とは

「スカウト返信ゼロ」から3ヶ月で返信率13.3%へ。エンジニア採用でのAI活用方法とは

「求人を出しても応募が来ない」「スカウトを送っても返事がない」。多くの企業が抱えるこの悩みは、採用環境そのものの変化に起因しているかもしれません。 特に、エンジニア採用難は“景気波”ではなく、「長期にわたる需給ギャップ」 […]

  • 採用
  • エンジニア採用手法
2025.10.24
金井 一真

人事注目のタグ