電子帳簿保存法における請求書の保存方法をわかりやすく解説 |HR NOTE

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電子帳簿保存法における請求書の保存方法をわかりやすく解説

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請求書を作る人

請求書は企業にとって重要な書類のため、適切な保存が求められます。これまで、請求書は紙で保存していたケースが多いかもしれません。

しかし、請求書は電子データとしても保存可能です。請求書を電子データとして保存すれば、経理業務のデジタル化が進みテレワークにも対応しやすくなります。

この記事では電子帳簿保存法における請求書の保存方法や要件について解説します。

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・電子帳簿保存法の内容に関するわかりやすい解説
・2020年10月の改正内容と2022年の施行内容のポイント
・今後電子帳簿保存法に対応していくための準備や要件

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1. 電子帳簿保存法における請求書の保存方法

保管された請求書

電子帳簿保存法における請求書の保存方法は、次のとおりどのように請求書を受け取ったかで異なります。

  • 紙でもらった請求書
  • PDFをはじめ電子データでもらった請求書

1-1. 紙でもらった請求書はスキャンするか紙のまま保存

紙でもらった請求書はスキャナーでスキャンして電子データとして保存するか、紙のまま保存するかいずれかの方法を選べます。なお、紙の請求書を電子データとして保存するには、スキャン以外にもスマートフォンで撮影する方法もあります。

紙の請求書を電子データとして保存する際は、スキャンした画像データに対して改ざんを防止するタイムスタンプを付与しなければなりません。

1-2. 電子データでもらった請求書はそのまま保存

PDFをはじめ、電子データでもらった請求書は紙で保存できません。そのまま電子データで保存する必要があります。

2022年1月から施行された改正電子帳簿保存法によって、電子データで受領した請求書、領収書などは紙での保存が禁止されました。2023年12月31日までは猶予期間として紙での保存が認められていますが、早めに対応するために電子データで保存するのがおすすめです。

電子データで受領した請求書をそのまま保存するには、タイムスタンプを付与する必要があります。しかし、訂正や削除の履歴が確認できるシステムであればタイムスタンプを付与する必要はありません。

参照:「電子帳簿保存法の内容が改正されました」|国税庁

2. 発行した請求書の保存も必要

タイピングする男性

受領した請求書だけでなく、発行した請求書も電子データで保存が可能です。発行した請求書を電子データで保存する場合も、紙で発行したか電子データで発行したかによって保存方法が異なります。

紙で発行した場合は、スキャンして保存します。一方、電子データで発行した場合は、受領した際と同様の方法で保存します。

2-1. インボイス開始によって請求書の発行側に保管義務が発生する

これまで請求書の控えを作成するかどうかは、発行側の任意でした。しかし、2023年10月1日かインボイス制度がスタートすると、請求書の発行側には控えを作成して保管する義務が生じます。

参照:「適格請求書等の写しの保存」P1|国税庁

3. 請求書を電子保存するときの要件

請求書の電子保存

請求書を電子保存するには、要件を満たす必要があります。

保存の要件は紙の請求書、電子データの請求書で次のとおり異なります。

保存方法 要件
スキャナ保存
  • 最長2カ月とおおむね7営業日以内の入力
  • 200dpi以上の解像度で保存
  • 赤・緑・青それぞれ256階調で保存
  • タイムスタンプを付与
  • 解像度及び階調情報を保存
  • 画像の大きさ情報の保存
  • 訂正や削除の履歴や内容が確認可能
  • 入力者など情報が確認可能
  • スキャンした領収書と帳簿との関連性が確認可能
  • 14インチ以上のカラーディスプレイの備え付け
  • 整然・明瞭な出力が可能
  • システムの開発関係書類等の取り付け
  • 検索機能の確保
電子データ保存
  • タイムスタンプ付与
  • 履歴が残るシステムを利用
  • 改ざん防⽌のための事務処理規程に則る
  • ⽇付・⾦額・取引先で検索できるようにする
  • ディスプレイ・プリンタ等を備え付ける

電子データ保存する際の検索方法はファイル名を「⽇付・⾦額・取引先」で管理するといった方法でも対応可能です。

電子データ保存と比較すると、スキャナ保存は要件がいくつも設けられています。そのため、紙で保存することを検討するケースがあるかもしれません。

しかし、紙で保存すると、電子データで受領した請求書との保存方法が混在してしまうため、ミスにつながりかねません。ミスを防ぐためにも領収書の電子データ保存についての社内規程を整備しましょう。

社内規定の整備はミスの防止だけでなく、不正を防止するうえでも重要です。

電子データに不正があった場合、重加算税の加重というペナルティが設けられているため、社内規定を整備してミスや不正防止につなげましょう。

細かい要件を把握しても、そもそも電子帳簿保存法に関して基礎からよく理解できていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方にむけて当サイトでは5分で読み解く電子帳簿保存法という資料を無料配布しております。本資料では法改正による電子帳簿保存法の細かい改正内容はもちろん、そもそも電子帳簿保存法はどのような法律で、どう対応する必要があるのかをわかりやすく解説しています。電子帳簿保存法に関して基礎から正しく理解したい、会社でも正しく対応したいという方には大変参考になる内容となっておりますので興味のある方はこちらから無料でダウンロードしてご覧ください。

参照:「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】」|国税庁

参照:「電子取引データの保存方法をご確認ください」|国税庁

4. 電子帳簿保存法における請求書の保存期間

請求書の保管期間

電子帳簿保存法における請求書の保存期間は7年もしくは10年です。

基本的には請求書の保存期間は7年です。

しかし、税務上の赤字を翌事業年度に繰越すことで節税可能な欠損金の繰越控除を利用する場合は、10年間保存する必要があります。

参照:「帳簿書類等の保存期間」|国税庁

4-1. 請求書はいつから保存しておく?

請求書を保存する際に注意すべきなのが、いつから保存するかという点です。法人は事業年度における確定申告の提出期限の翌日から7年もしくは10年の保存が必要です。

法人の確定申告の期限は、事業年度が終了した日の翌日から2カ月以内です。そのため、3月末が決算であれば、確定申告の期限は5月末となります。

仮に2023年5月末に確定申告をした場合、7年保存するとなると、以下のように2030年5月末まで保存しておかなければなりません。

確定申告の提出期限 2023年5月
請求書の保存期間 2030年5月末

4-2. スキャンした紙の請求書は保存する必要がある?

紙の請求書を受領した場合、紙で保存するかスキャンして電子データとして保存します。電子データとして保存する場合、適切にスキャンできていれば原本である紙の請求書は破棄できます。

これまでは紙の請求書をスキャンして電子データとして保存していた場合であっても、1年間は保存しておく必要がありました。しかし、改正電子帳簿保存法が施行されたことによって、適切なスキャンができていれば原本の破棄が認められました。

次のような場合は、引き続き原本の保存が求められます。

  • 入力期間を経過している場合
  • 備え付けられているプリンタの最大出力より大きい書類を読み取った場合

参照:「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】」P4|国税庁

5. 請求書は電子データとして保存可能

請求書を電子化する

請求書は電子データとして保存可能です。保存する方法、要件は紙の書類で受領した場合、電子データとして受領した場合で異なります。

また、請求書の発行側も控えを発行したら保存する必要があります。とくに、2023年10月1日かインボイス制度がスタートすると請求書の発行側は控えの作成と保存は義務です。

請求書の保存期間は7年か10年で、保存の起点となる日は請求書の受領日ではありません。確定申告の提出期限の翌日から7年もしくは10年保存する必要があります。

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