株式会社ミクシィは、新たな働き方として多様な生活スタイル・価値観の従業員が高い生産性を実現することを目的に、リモートワークとオフィスワークを融合した「マーブルワークスタイル」の試験運用を7月から開始しました。
当初は、7月〜9月の3か月間をテスト期間とし、10月以降に新しい働き方を再整備していく予定でしたが、新型コロナウイルスの感染再拡大に対応するため、8月・9月は「週4回のリモートワーク推奨」の働き方に切り替え、当初の予定通り「マーブルワークスタイル」を運用できたのは7月の1か月間のみとな っています。
新しい働き方の整備に向けてはまだ検証途中ですが、「マーブルワークスタイル」を実施して1か月が経った8月に、今後のルール整備や運用の参考にするべく、従業員を対象に「マーブルワークスタイル」 に関するアンケートを実施しましたので、その結果をお知らせいたします。
目次
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
マーブルワークスタイルとは?
ミクシィでは、リモートワークのメンバーとオフィスワークのメンバーが混ざり合う状況を「マーブルワークスタイル」と呼び、運用を開始。
この名称は、ミックスして混ぜ合わさるのではなく、マーブル(marble)模様のようにそれぞれの持ち味を活かしながらうまく融合する働き方を目指す、という 気持ちが込められています。
具体的には、オフィスでの就業を基本としつつ、週3日までのリモートワーク活用を可能に。さらにフレックスタイム制のコアタイムを従来の10時〜15時を、12時〜15時に短縮しました。
仕事と生活のバランスを取りつつ、成果が出る働き方を従業員自ら選択してもらいたいと考えています。
マーブルワークスタイル6カ条
マーブルワークスタイルの考えを基に、「マーブルワークスタイル6カ条」というガイドラインを設けました。新たなワークスタイルの確立を目指します。
アンケート結果
従業員の7割以上がマーブルワークスタイルの働き方が合うと回答
「マーブルワークスタイルの働き方が合うか」について質問したとこ ろ、「はい」と答えた人が全体の71.5%となり、大半の従業員にとってマーブルワークスタイルの働き方が合っていることがわかりました。
「はい」と回答した従業員に理由をたずねたところ、「自分のペース、プロジェクトのフェーズに応じて柔軟に働きやすい環境を選べるのは便利」、「在宅で業務効率や生産性が向上した」と、自身の生産性を考えて働く場所を選択している従業員が多く見受けられました。
一方で、「新型コロナウイルスの影響があるため、生産性を考えて働 く場所を選択できていない」という声もありました。
就業場所を選択する際の基準は「その日におこなう仕事の内容」によって選択
マーブルワークにおいて「就業場所を選択する基準」について質問したところ、「その日におこなう仕事の内容によって」が71.9%で最多となりました。
「その他」の自由回答では、ミーティングが集中している日に出社する従業員や、反対に会議室に集まるのを避けた方が感染リスクを抑えられると考え、ミー ティングの少ない日に出社すると回答した従業員もいました。
メンタル面の不安要素は「自宅環境が仕事向きではない」「ON/OFFの切り替えができない」
マーブルワークをおこなう上で「メンタル面の不安要素」について質問したところ、「特にない」が全体の5 3.6%で最多となりました。
続いて、「ON/OFFの切り替えができない」が22.6%、「自宅環境が仕事向 きでない」が20.3%という結果に。
半数以上はメンタル面での問題なくマーブルワークを実践できたものの、自宅で仕事をする際に、メリハリをつけて仕事をすることや、家族が周囲にいたり育児をしたりしながら仕事をすることに難しさを感じている従業員が一定数見受けられました。
働く場所を選択したことによる生産性は、自己評価と他者評価の結果で乖離が生まれる
「働く場所を選択したことによる生産性」について質問したところ、メンバー、マネジメント共に、「増加した」が46%で最多となりました。
一方、自部署の生産性について「増加した」と回答した従業員は、メンバーが22%でマネジメントが24%という結果となり、自己評価と他者評価の間で、生産性の高さの認識に乖離が見られました。
自分自身の作業については生産性が増加したように感じているが、他のメンバーやマネジメントからはそう思われていない可能性があり、組織全体として生産性が高まっているかどうかは、さらに検証する必要があると考えられます。
サマリー
- 新型コロナウイルス感染防止対策との切り分けを前提にマーブルワークスタイルを1か月間おこなったが、現時点では新型コロナウイルスが収束しておらず、純粋に自身の業務や生産性を考えて働く場所を選ぶのは難しかったと考えられるため、さらに検証が必要
- 生産性について、自己評価と他者評価に乖離があり、原因についてさらに確認・検証が必要
マーブルワークスタイルの今後
マーブルワークスタイルは、当初7月から9月まで試験運用する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染状況を受けた政府の要請に応じ、8月〜9月は週4日のリモートワーク推奨に切り替えたため、今回は1か月のみでのアンケート実施となりました。
また、新型コロナウイルスが収束していない状況下での運用だったため、マーブルワークスタイルの本来の目的である自身の業務や生産性を考えて 働く場所を選択するのは難しかったと考えられます。
このようなことから、今回のアンケート結果でマーブルワークスタイルの効果を検証するのは困難と判断し、さらなる検証と施策の検討を進めていく予定です。
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「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。