「あなたが主役!」現場の社員がイキイキと働ける環境への取り組み事例|GOOD ACTION 2017 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

「あなたが主役!」現場の社員がイキイキと働ける環境への取り組み事例|GOOD ACTION 2017 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

「あなたが主役!」現場の社員がイキイキと働ける環境への取り組み事例|GOOD ACTION 2017

  • 組織
  • ワークスタイル

※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

2018年2月13日に「リクナビNEXT」主催の、GOODな働く職場・環境・取り組みを表彰する「第4回 GOOD ACTION アワード」が開催されました。

「働き方改革」という言葉をたくさん耳にするようになってきた中で、働く個人一人ひとりに合わせた働き方が今後重要になってくるといわれています。

働き方の多様性にあわせて、企業が働く一人ひとりにフォーカスをあてて取り組んでいる働き方や、取り組み、環境改善などに焦点をあてて、導入背景や想い、その事例を「GOOD ACTION」として応援していくイベントです。

現場の社員がイキイキと働ける場所や環境を提供して、さらに企業の成長・活性化につなげていきたい。そのようなことを考えている人事担当者様にとって参考となる内容が満載です!

GOOD ACTIONとは

社会人のための転職情報サイト「リクナビNEXT」が開催する同イベント。

今後、企業と働く個人の関係が、従来の「雇う」「雇われる」という上下関係の中で生まれるような働き方では、ともに成長していくことは難しくなってくるといわれています。

GOOD ACTIONでは、「企業=働く個人の声に寄り添う」「働く個人=企業に自らの働き方を申し出る」というフラットな関係と、働く個人も主人公として企業とシナジーを生むことができる時代がくると考えています。

GOOD ACTIONは働き方が多様化していく時代の中で、一人ひとりがイキイキと働くための職場の取り組みに光を当てたプロジェクトです。

今回でGOOD ACTIONは第4回目となり、「あなたが主人公」という想いを込め「現場の声から生まれた取り組み」「ユニークなチャレンジ性がある取り組み」「担当社が想いを持って始めた取り組み」など、「自分たちの会社でもやってみよう!」とヒントになるような事例が受賞をされていました。

GOOD ACTIONを受賞した8の取り組みをご紹介!

ここでは受賞された8の取り組みをご紹介いたします。

各ACTIONはこれまでに、見たことも、聞いたこともないような取り組みばかりで、それぞれの企業がもつ背景や、ビジョンに沿ったオリジナルなものでした。

4名の審査員がそれぞれのGOOD ACTIONの表彰と受賞に至った経緯などを紹介していました。

詳しい受賞内容はGOOD ACTIONホームページよりご確認頂けます。
URL:https://next.rikunabi.com/goodaction2017/

【審査員】

  • 守島 基博氏
    学習院大学経済学部経営学科教授
  • アキレス 美知子氏
    SAPジャパン株式会社 バイスプレジデント
    横浜市制作局男女共同参画推進担当参与
    NPO法人GEWEL(Global Enhancement of Women’s Executive Leadership)アドバイザーボードチェア
  • 若新 雄純氏
    慶應義塾大学特任准教授
    株式会社 New Youth 代表取締役
  • 藤井 薫氏
    株式会社リクルートキャリア リクナビNEXT編集長

小さなエビ工場の人を縛らない働き方
株式会社パプアニューギニア海産

株式会社パプアニューギニア海産 工場長 武藤北斗氏

取り組み内容

同社では、パートスタッフを対象に、「フリースケジュール」制度を導入しています。

この「フリースケジュール」制度というのが、連絡をしなくても「好きな日」「好きな時間」に出勤ができて、欠勤も自由という制度です。さらに、定期的に作業の好き嫌いアンケートを実施し、嫌いな作業をしてはいけないというルールを設けています。

「フリースケジュール」制度を導入するまでは、パートスタッフをきっちりと管理をしていたが、パートスタッフの離職が相次ぎ、ささいなことで争いが起きてしまう職場環境でした。

「月に最低15日は出勤」というルールのもと、「フリースケジュール」制度を導入すると、各パートスタッフが個人の生活を中心に働く日、時間を自分で決めるようになり、周りの人を気にする煩わしさから開放され、負の感情がなくなり、離職率が低減し、生産性が向上したといいます。

今ではメディアからも注目されるようになり、自社サイトに求人を募集するだけで、応募が殺到しているようです。

受賞ポイント

・他社への不平等感や妬みなど、人間の本質にまで切り込んでいる
・他の職場でも展開できる深い視点
・まずは始めて見る「一歩」と、始めた仕組みに固執しない柔軟さ

グローバル全社員が仕事をしない日!?
世界中から”ヌーラバー”が集まるイベント「General Meeting」
株式会社ヌーラボ

(左)審査員 若新雄純氏
(右)株式会社ヌーラボ 代表取締役 橋本正徳氏

取り組み内容

同社は国内2拠点と海外4拠点に本社・子会社をおいており、年に1度福岡の本社にて「General Meeting(社員総会)」を開催しています。

全6拠点で働くメンバーはもちろん多国籍なメンバーで、そのメンバーの家族を合わせると総勢200人が一度に「General Meeting」に参加しています。そこでは経営戦略共有の他に、みんなでバーベキューやマリンスポーツ、バンド演奏などを1週間かけて取り組んでいます。

その背景には、ヌーラバー(ヌーラボのメンバー)たちが多国籍化していく中で、それぞれのカルチャーやマインドの違いを共有する必要がありました。そこで「インパクトのある超ポジティブな思い出」を共有して、コミュニケーションのきっかけを作りたいという思いがありました。

その1週間は、顧客対応以外の業務をストップする日を1日設定し、「集合時間と場所を守ること」という1つのルールのみで、多様性を許容している。

受賞ポイント

・全メンバーを世界中から集めてしまう思い切りの良さ
・決まりばかりが多くなりがちな中。「自由」と「多様性」を優先
・始めた社長だけでなく社員も「続けたい」との想いを共有している

社員同士が、小額の成果給と感謝の気持ちを、
リアルタイムに送り合うことができるピアボーナス制度
Fringe81株式会社

(左)審査員 守島基博氏
(右)Fringe81株式会社 代表取締役社長 田中弦氏

取り組み内容

同社では、社員が相互に週1200円の成果給を贈りあえるピアボーナス制度「Unipos」を実施しています。

経営層やマネージャーからは見えない、社員の貢献を社員同士で感謝の言葉を贈り、成果給ととみ贈りあえるようなシステム「Unipos」を社内で開発し浸透させました。

KPI設定が難しいエンジニアや企画職のメンバーの貢献というのは、上司やマネージャーからは見えにくく、ボーナスとして給与に反映するのが難しいという背景から「Unipos」を開発しています。

「Unipos」を通して誰かに貢献して給与に反映される際、誰からどんな感謝の言葉をもらえたのかが可視化できるので、お礼ができてフィードバックもできるという、組織活性にも役立っているようです。

さらに、「Unipos」を通して伝えられる感謝の言葉は、全社員に対して共有され拡散されていくので、部署を超えて互いの仕事ぶりや貢献度合いを測ることができます。この結果、3年9カ月の間、エンジニアの退職がゼロという驚異的な定着率を実現しています。

受賞ポイント

・形骸化せず積極的に活用され、横や斜めの関わりが生まれている
・始めたのは社長だが、巻き込まれた側も主人公として動いている
・さまざまな人を巻き込みながら、取り組みが進化し継続している。

社員間コミュニケーションを活性化する社内通貨ウズポ!
社内ファンディングによる新規事業の立ち上げ実績も
株式会社UZUZ

株式会社UZUZ 専務取締役 川畑翔太郎氏

取り組み内容

同社では、社内通貨「ウズポ!」を発行し、1ポイント1,000円で社内の活動に関わる範囲で経費計上できる仕組みに取り組んでいます。

この取り組みの背景には、事業拡大や、リモートワークをする社員の登場で、社内コミュニケーションが少なくなりつつあったことがあるようです。

「ウズポ!」の使用にあたっては事前決済の必要がなく、社員の自由な判断で活用ができ、社内の飲み会や、社員へのプレゼント購入などに積極的に使われています。社内で積極的に使われることで、コミュニケーションが活性化しています。

「ウズポ!」は月間MBP(Most “ぶっとんでる” Person)という社内表彰や、感謝・尊敬の気持ちを表す際、新規ユーザー紹介獲得などの際に社員へ寄付される仕組みになっています。

また、新規事業案実現のために「ウズポ!」を集めるための社内ファンディングを立ち上げるメンバーも現れ、調達した資金で新サービスが生まれた事例もあります。

受賞ポイント

・社内通貨が積極的に活用され、コミュニケーションが生まれている
・個人が自らの裁量で会社や仲間の想いの実現のために動くことができる
・個人のライフスタイルが変化しても、社員感の交流を保てる仕組み

渋谷から健康、元気、活力の輪を!
働く人のための健康経営推進「渋谷ウェルネスシティ・コンソーシアム」
渋谷ウェルネスシティ・コンソーシアム

(左)審査員 アキレス美知子氏
(右)株式会社DeNA CHO室 室長代理 平井孝幸氏

取り組み内容

渋谷ウェルネスシティ・コンソーシアムは、株式会社DeNAに設置された社員の健康サポート専門部署CHO(Chief Health Officer)室を起点に、渋谷にオフィスがある、東急電鉄やKDDI、サイバーエージェント、ミクシィなど9社が集まるコンソーシアム(共同事業体)です。

経済産業省や渋谷区、商工会議所の協力を得て、渋谷区で働くビジネスマンの健康増進に向けたノウハウ共有やアクション実施に向けた取り組みを進めています。

このコンソーシアムが生まれた背景として、DeNA社内で社員が作業による腰痛や肩こり、慢性的な不眠症などによるパフォーマンスや集中力の低下が散見されていたことにありました。「体を正しく使って、健康になればもっと集中力を高められる」という観点から社員の健康をサポートし、発起人である平井氏がCHO室を立ち上げ活動しています。

この活動の幅は社内だけにとどまらず、渋谷にオフィスがある9社とともに健康を考えるコンソーシアムを結成し、アクションを起こしています。

受賞ポイント

・平井氏を起点とした、まさに「あなたが主人公」のACTION
・1つの企業を越えて、短期間でムーブメントが生まれ始めている
・「パフォーマンス向上のための健康化」推進という独自の着眼点

一企業の枠を超えた、”業界”活性化の一大ムーブメントを興す!
業界初の若手有志組織を設立!
一般社団法人 建設コンサルタンツ協会(若手の会)

株式会社オリエンタルコンサルタンツ 統括本部 伊藤昌明氏

取り組み内容

建設業界の団体である、建設コンサルタンツ協会内で全国から20~30代の若手メンバーを招集し、若手有志組織を設立しています。

建設コンサルタント業界は、旧態依然とした「官依存のビジネスモデル」「発注者のお手伝い的な受け身の働き方」「蔓延する長時間労働」といった課題から抜け出せず、若手の人材が将来を描きづらい状態になっていたことが背景にありました。

この状況を打破するために、有志を募って若手組織を結成し、業界将来ビジョンの提言や若手技術者の交流会や、全国2000名が閲覧する「魂のメルマガ」を発刊するなどしています。

当初は周りから懐疑的な目を向けられたり、批判されることがあっても、「反応がないのは、なにもやっていないことと同じ」と、自分たちを鼓舞し、若手が主体となって活動を続けています。

受賞ポイント

・変化を起こしにくい業界の中で、違和感を放置せず行動に変えた
・批判を受けても情熱を絶やさず発信を続け、味方を増やしている
・大きなムーブメントを起こしていく可能性を秘めた第一歩

Yahoo! JAPAN 公式アナウンス部の立ち上げと発展
ヤフー株式会社

(右)審査員 藤井薫氏
(左)ヤフー株式会社 コーポレート統括本部 コーポレートコミュニケーション本部 インターナルコミュニケーション室 イベント統括 高橋正興氏

取り組み内容

ナレーターを複業としていた一人の社員が、話すスキルや素養を持った人を集めて立ち上げた「公式アナウンス部」。

社内でイベントの実施や、動画が制作される際に、社員が司会やナレーターを務めることがしばしばあったが、スキルが十分でないと思われる人が担当することがあったようです。そうなると、折角のイベントや動画の効果が十分に発揮されず、もったいないと感じていたことが背景にありました。

「公式アナウンス部」の立ち上げ後、メンバーは20名を越え、社内外のイベントで司会やナレーターの依頼が100件以上よせられています。「語り手」の活動に興味を持つ社員を育成して、適任者を選任することで、イベントや動画などの制作物の品質アップ、社員の情熱と才能を解き放つことができているようです。

受賞ポイント

・巻き込む人、規模、認知を着実に広げている
・一見、本業と結びつかない個人の能力に光があたり、促進される
・今までにない個人と職場の相乗効果が高まる可能性を秘めている

全社員でオフィスをつくる:自分事感を高める
「境界線が曖昧なオフィスリノベーション」
株式会社 CRAZY

株式会社CRAZY クリエイティブディレクター 林隆三氏

取り組み内容

組織の拡大に伴い、東京にある築60年の繊維工場だった4階建てのビルを丸ごと借りて移転をした同社。このビルを自分たちらしく働けるオフィスにするために、2週間にわたり業務をストップさせて、全社員参加でビルのリノベーションを実施。

もともとは、自社のカルチャーを発信する場として選んだ移転先でしたが、古い物件の改修が追いつかず、「自社らしさが失われてしまう」という危機感を持ち出したことがリノベーションに至った背景でした。

リノベーションをすることがほぼ素人だったメンバーで、行き詰まったらネットを検索して方法を探すなど試行錯誤の連続で、出来上がったオフィスのクオリティよりも、「自分たちで作った」という誇りをみんなで共有することを大事にしたようです。

リノベーション後は年に1500人がオフィス見学に訪れるようになり、自社のカルチャーを発信する場になっています。

受賞ポイント

・「誰かがやるだろう」ではなく「自分がやろう」と動き出したこと
・働く一人ひとりが「自分たちらしさ」を自ら作り出したくなる仕掛け
・不便や苦労をいとわない「自分たちで作った」実感へのこだわり

さいごに

いかがでしたでしょうか。

GOOD ACTIONを受賞された8の取り組みは、どれもオリジナルなアイデアで、各企業、組織に属するメンバーがイキイキと働くための取り組みでした。

しかし、この8のGOOD ACTIONは企業・組織であれば全部の事例を取り組めば、「離職率が低減する」「社内コミュニケーションが活性化する」というわけではありません。

それぞれのACTIONには、導入に至るまでの背景があり、「こんな企業にしたい」「こんな組織にしたい」といったメンバーや担当者のビジョンがあるからこそ成り立っているのだと感じました。

今後ますます、人材不足や働き方の多様化が進んでいく中で、従来の働き方を続けていると組織と個人の歯車が噛み合わなくなってくる用になるでしょう。企業、組織として目指したいビジョンと、そのビジョンのために必要なメンバーが1番働きやすい環境、仕組みを模索し、オリジナルなGOOD ACTIONを作り出していくことが、今後重要になっていきそうですね。

 

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