前回の記事では、タイ国内日系企業のリモートワークの導入に関して記載しました。タイ国内では前回の記事公開後からも引き続き自粛モードとなっており、いまだ多くの企業がリモートワークを導入しているかと思われます。
今回はリモートワークで活用しているツールに関しての調査結果と、弊社ネオキャリアグループのタイ支部がタイ国内で取り扱う、リモートワークに適したツールもいくつか紹介します。
世界ではZOOMが話題。しかしタイでは「LINE」を使う企業が多数
前回の記事でも公開しましたが、当社が収集したアンケート結果によりますと、非製造業では既に76%の企業がリモートワークについて「導入済み」または「導入を検討している」という回答を頂きました。
またリモートワークを円滑に、かつ効率的に実施する際に必要なツールについても調査しました。いまソーシャルメディアなどでは主に「Zoom」と呼ばれるWeb会議サービスが話題になっています。
ビジネス目的の利用だけでなく、若者の間では「Zoom飲み」といって外出自粛中の友人と画面越しでお酒を飲むことがいまトレンドとしてあるようです。
とはいえ、多くの方がこれまでウェブ会議システムを頻繁に使ったことのないため、急にオンライン会議システムの導入・使用にためらっている方も多くいらっしゃると思います。オペレーションやセキュリティの問題も懸念される中、タイ日系企業ではどのツールが利用されているのか調べてみました。
今回使用ツールに関して調査した結果、タイ日系企業が在宅勤務時に使用しているツールは「LINE」と回答する方が一番多い結果となりました。操作性の観点から従業員がスムーズにインストール、使用できるかといった懸念や、各企業は今回の事態に対して急な対応が必要であったため、タイ人、日本人ともに慣れ親しんでいる「LINE」が多くの企業にとって支持されているのかもしれません。
在宅勤務に際し、各企業が直面する課題
慣れない在宅勤務導入から数ヶ月ほどたった現在では、これまでに直面しなかった課題が多々出てくる時期だと思います。
では実際にどういった苦労をされているのか、「在宅勤務で苦労している点」についても調査しました。アンケートの結果をみると、おもに「勤怠管理や書類原本でのやり取りが困難」、「銀行の小切手のサイン業務が困難」、また「意思疎通が困難」といった回答をされる企業が多くありました。
各企業の組織体制やシステムによって苦労されるポイントは異なります。しかし、いま読まれている方も現時点で感じられているかもしれませんが、「書類業務」や「従業員同士のコミュニケーション」に苦労する点は多くの企業にとって共通する点ではないかと思います。
- 勤怠管理、書類(原本)のやり取りが困難
- 機密書類関係が外に持ち出せない
- サーバーや基幹システムからの情報を在宅から入手できない
- 製造現場の進捗状況をリアルタイムで把握できない為、遅延が起きた場合、お客様への説明の遅延リスク
- CAD・CAMの持ち出しに制限があるため、在宅で設計ができない
- 部署間でのコミュニケーションが取り辛く、決済業務に時間を要している
- 重要書類等のデータは、社外持ち出しできない
- 書類のサイン業務が困難
- 在宅業務の実態の把握が難しい。
- 書類へのサインが困難
- 休日と勘違いをしている社員が多数いる
- 発注書などの直接サインを必要とする業務
- 資料や在庫は事務所や倉庫にあり完全な在宅勤務は困難である
- 在宅勤務導入中に入社した新人がいるため、教育が困難
- パフォーマンスが把握できない問題がある
- 専用PCで作業するため輪番制で出社する必要がある
- 銀行や小切手のサイン業務が困難
- 原本が必要な印刷が困難
- 直接のコミュニケーションができないため、意思疎通が困難
- 機密書類の持ち出しが困難
- 新人のトレーニングが困難
- 社員の業務管理が難しい
- 経理業務は一部在宅勤務が困難
- 一部事務作業が困難
- 会社のPCがデスクトップなので、持ち出しが困難
- 細やかな指示が出せない
- その他回答
今回の緊急事態に企業にとって役立つツールとは
このようなリモートワーク時でも書類管理やマネジメントをこなしながら、生産性を上げていくというのは、多くの企業にとって大きな課題かと思います。
その中でも日本で使えるツールをそのまま使用することもあれば、タイで展開されているサービスを探されている方も多くいらっしゃるかもしれません。今回は弊社グループが取り扱うタイで使えるリモートワークに適したツールをいくつか紹介します。これを機に新しいツール導入を検討されている方は参考にしていただけますと幸いです。
Qasee
Qaseeとは、AIにより、「誰が」「いつ」「何に」をしているのかという勤務状況や個人や組織の生産性を測ることが可能で、従業員の生産性を向上するために分析できるシステムです。AIのコメントが表示され、簡単に状況把握が可能です。このように、「何に時間がかかっているか」だけでなく、生産性の指標を用いて「生産性がどのような状態か」、ひと目で判断することができます。
①サマリー機能「業務に対する生産性の把握」
従業員が「どのようなツール」で「どのような作業」を「どれほど時間」をかけておこなっているかを、このシステム上で把握することが可能。また生産性を表すBizという独自の指数をもとに生産性の分析が可能。
②チーム可視化機能「従業員のレポートいらず!マネージャーが業務を把握可能」
チーム一括管理も可能で、チームメンバーの業務をひと目で管理。社員がレポートせずともマネージャーは従業員の業務を簡単に把握することが可能なので、従業員の社内での報告業務を削減。
③AIによるコメント機能
業務内容をAIが分析し、日々の業務スピードや改善点に関して、社員へコメント。マネージャーが個別で確認しアドバイスを毎日社員へ連携しなくても、AIによるコメント機能により社員が自分自身で日々の業務を改善。
企業名:ZEROFIELD,Inc.
企業URL:https://qasee.jp/?id=14
▶無料お試し|2週間無料お試し利用実施中
▶Qaseeの使い方に関する詳細ページはこちら
jinjer勤怠
「jinjer勤怠」は日本国内でも多くの企業から支持されており、労働時間の集計や各種申請、承認業務から有休や残業時間の管理まで、リアルタイムで一括管理致します。先程のアンケート結果にもあったように、勤怠管理に悩まれている方も少なくありません。これを機に紙などの管理からクラウド型勤怠管理を利用してみるのもいいかもしれません。
①勤怠データをリアルタイムで管理
残業・休暇も含めて勤務データが自動で集計され、勤務実績や勤務状況をリアルタイムで確認。
また、柔軟に休憩時間を設定でき、勤務時間から自動控除することも可能。フレックスや変形労働時間制や裁量労働時間制などの多様な勤務形態にも対応。
②ワークフロー(申請・承認)
申請や承認が煩雑な申請書の紙管理や、従業員の各種申請の承認を一括で管理することが可能。
在宅からでもjinjerにログインすれば簡単に従業員からの申請を承認できる。
③休暇残日数の管理
従業員のマイページに有休残日数が記載。
従業員が自分の休暇残日数を把握することで、管理者の工数が削減。詳細を押すと、休暇の付与日は申請期限が表示される仕組み。
企業名: Ultra technology.co.ltd
企業URL:https://co.ultra-tech.co.th/jinjer
▶4月30日(木)までにお申し込みいただいた企業にjinjerを1ヶ月間無償で提供中
さいごに
今回の記事がリモートワークを導入されていない方、または導入したばかりでいくつかの課題が見えてきた方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。我々日系企業にとって、非常に苦しい局面ではありますが、ともにこの苦境を乗り越えていければと思います。
引き続き何卒どうぞよろしくお願いします。