【全13企業 81名】今話題の「○○マフィア」について調べてみた | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

【全13企業 81名】今話題の「○○マフィア」について調べてみた | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

【全13企業 81名】今話題の「○○マフィア」について調べてみた

「スタートアップ 創業者」「起業家 多い」「企業 卒業生」、こういったワードで調べていると、最近なにかと目にする「〇〇マフィア」。

〇〇に入るのは有名企業の名前で、有名企業を卒業した後、活躍している方々を「マフィア」と呼んでいるようです。

「一体、世の中にはどのくらい「マフィア」がいるのだろうか?」

そこで今回は、国内外問わず世界に存在する「○○マフィア」を調べてご紹介します。

1|すべてのはじまりは「ペイパルマフィア」から

「企業 マフィア」で調べると、まず目に入るのが「ペイパルマフィア」です。ペイパルマフィアとはどういった集団なのでしょうか。

1-1|フィンテックカンパニー「ペイパル」

PayPal(ペイパル)は、「お金のやりとりをもっと自由に、もっと安全にする」ことを目指しモットーに、デジタル決済の革新にインパクトを与えてきたアメリカ・シリコンバレーのフィンテックカンパニーです。

オンライン決済サービス「PayPal(ペイパル)」を提供しており、現在では1.5億人以上のアカウントが登録、100超の通貨による決済に対応、利用者数は2億5000万人以上と言われ、200を超える国や地域で使われています。

「PayPal」は、日本でも多くのサイトでペイパルは利用でき、2015年7月の段階で企業価値が520億ドルに達しています。

1-2|「ペイパルマフィア」と呼ばれるようになった7名の天才起業家たち

PayPal(ペイパル)は、1998年12月に7名のメンバーによって設立されました。

しかし、2002年に世界最多の利用者数で有名なオークションサイト「eBay(イーベイ)」に買収されてしまいます。

そして、買収された後、創業時に関わった7名のメンバーたちはシリコンバレーで数々の企業を立ち上げました。

それが今では、誰もが知っている企業にまで成長しており、ペイパルの創業メンバー達は天才起業家集団と注目を集め、その愛称として「ペイパルマフィア」と呼ばれるようになりました。

ペイパルマフィアのメンバー

  • 【創業者】ピーター・ティール…Facebook社初の外部社投資会社「クラリウム・キャピタル」を創業
  • 【共同創業者】マックス・レブチン…メディア共有サービス「Slide(スライド)」を創業(現在はGoogle社が買収)
  • 【共同創業者】イーロン・マスク…電気自動車製造・販売会社「Tesla(テスラ)」を共同創業
  • 【共同創業者】リード・ホフマン…世界最大級のビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」を創業
  • 【共同創業者】デイヴィッド・サックス…企業の社内用SNS「Yammer(ヤマー)」を創業
  • 【共同創業者】ジェレミー・ストップルマン…世界最大規級の口コミサイト「Yelp(イェルプ)」を創業
  • 【共同創業者】チャド・ハーリー…世界最大の動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」を共同創業

ペイパルの創業に関わったメンバーは、「電気自動車メーカー」や「ビジネスマンのプラットフォーム」「巨大動画サービス」といったさまざまな分野において、世界中に影響力を持つ有名企業を設立しました。

1-3|「ペイパルマフィア」が生まれたのは2007年

調べたところ、「ペイパルマフィア」という言葉自体は2007年に誕生したようです。

アメリカの大手メディア企業のメレディスが発行するビジネス雑誌「Fortune(フォーチューン)」において、「ペイパルを離れた転載起業家と投資家」としてペイパルマフィアというキーワードが使用されています。

【参考】Meet the PayPal mafia
※見た目が崩れてしまっており、読みづらいかもしれません。

また、日本のメディアでは、「CNET Japan」が2012年5月に「シリコンバレーで作られる新しい世代の人材ネットワーク」の例として、ペイパルマフィアが取り上げられている記事がもっとも古い情報源かと思われます。

つまり、ペイパルマフィアという言葉は10年以上前に誕生しており、その後メディアによって記事に取り上げられることで認知が広まっていったと考えられます。

2|他にも海外にはこんなマフィアが存在する!

調査を進めていくと、ペイパルマフィアの他にも「マフィア」と呼ばれる集団が次々と出てきました。

ペイパルマフィアがさまざまなメディアに取り上げられていったことで、投資家や起業家を数多く輩出する「〇〇マフィア」が増えていったようです。

2-1|仮想通貨マフィアでもある?「Alibabaマフィア」

中国のIT企業「阿里巴巴集団(アリババしゅうだん)」。世界最大の B2B トレーディングプラットホーム「Alibaba(アリババ)」を運営しています。

1999年3月に創業以降、Alibaba(アリババ)は多くの会員を集め瞬く間に急成長し、今では中国の祝日「独身の日」には1日の売上が約4兆2,000億円に達するほどの巨大企業になりました。

アリババは出身者に起業家が多いことでも有名で、アリババ出身者によるスタートアップは800社を超えるようです。

また、今回の調査で、仮想通貨ブロックチェーンプラットフォームを設立する卒業者が非常に多いことがわかりました。

Alibabaマフィアのメンバー

2-2|Yahoo!やInstagramも「Googleマフィア」

1998年に設立されたGoogle(グーグル)。

検索エンジン、オンライン広告、クラウドコンピューティング、ソフトウェア、ハードウェアといった非常に多岐に渡る企業を展開する同社は、もはや世界中の人々にとってなくてはならない企業となっています。

Googleを飛び出したメンバーの間では、潤沢な資金を基にベンチャーキャピタル(VC)会社を設立する例が多いようです。また、複数人が集まって資金を出し合い、スタートアップ企業を設立するケースも少なくないそう。

Googleマフィアのメンバー

2-3|SNSやモバイル関連が多い「Facebookマフィア」

世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス「Facebook(フェイスブック)」を運営するFacebook社は、2004年に設立されました。

Facebookの従業員数は2017年6月時点で23,165人。同社の技術者達は、ソーシャルネットワーキングと大規模なデータ処理に長けています。

その経験を活かし、新しいソーシャルネットワークとモバイル関連の会社を起業するメンバーが多くいます。

Facebookマフィアのメンバー

  • マット・コーラー(Matt Cohler)…ベンチャーキャピタル「Benchmark(ベンチマーク)」ジェネラル・マネージャー
  • アダム・ダンジェロ(Adam D’Angelo)…Q&Aサイト「Quora(クオーラ)」創業
  • デイヴ・モリン(Dave Morin)…家族と親友だけでつながるSNS「Path(パス)」創業(現在はサービス終了)

2-4|大型上場時の利益を元手に起業「Twitterマフィア」

世界全体の利用者数が3億人を超えるソーシャル・ネットワーキング・サービス「Twitter(ツイッター)」。国内では約4,500万人が利用しています。

アメリカの本社は、2013年ニューヨーク証券取引所に上場し、1兆円を超える金額で評価されました。当時の大型上場で多くのメンバーが利益を手にし、その莫大な報酬を起業の資金やスタートアップへの投資に使ったそうです。

Twitterマフィアのメンバー

3|国内にも多数存在する「○○マフィア」

海外の企業で「マフィア」と呼ばれる人々は、上場や買収をきっかけに手にした巨額の資金を元手に、企業や投資を始めることが多いように思います。

一方で日本国内に目を向けると、こちらにも「○○マフィア」と呼ばれる起業家が多く存在しています。

※今回は、「経営者」という視点も考えて、転職後に「代表取締役」に就任された方も含めて「マフィア」と定義しております。

3-1|“元リク”の名称が浸透している「リクルートマフィア」

広告を主体にした、出版およびインターネットにおける情報サービス、人材紹介、教育など多方面に事業を手掛ける株式会社リクルート。

リクルートは、1960年の創業時から「起業家精神」「圧倒的な当事者意識」「個の可能性に期待し合う場」といった 企業理念を一貫して掲げてきました。

「リクルートマフィア」と呼ばれるOB達は、独立後に各業界で挑戦し、凌ぎを削っています。ちなみに、リクルートの出身者は「元リク」と呼ばれ、こちらのキーワードがより浸透しているようです。

リクルートマフィアのメンバー(一部抜粋)

3-2|“黄金世代”が独立・起業「DeNAマフィア」

インターネット関連企業。モバイルゲーム開発・配信を主業としつつ、SNS運営や電子商取引サービスなどをおこなう株式会社ディー・エヌ・エー。

DeNAは、もともとはオークションサイトから設立した会社だそうです。1999年にたった11人ではじめた会社が、どんどん事業内容を展開していき、大きくなっていきました。

「ソーシャルゲームのDeNA」を築き上げた“黄金世代”が独立・起業し「DeNAマフィア」としてインターネット業界で活躍しているようです。また、会社自体が、従業員の独立・企業をオープンに受け入れる文化があるようです。

DeNAマフィアのメンバー(一部抜粋)

3-3|ネットサービスを中心に起業「楽天マフィア」

楽天株式会社は、誰しもが知っているインターネットサービスを展開するIT企業。

創業時はECモールを中心とした事業体でしたが、現在はオンライン株式販売やクレジットカード等の金利・手数料収入がグループ営業利益の過半数を占めるオンライン金融事業者でもあります。

楽天の出身者は、インターネット業界を中心に現在活躍しており、調べたところ、非常に多くの楽天出身者がいらっしゃいました。本記事ではその一部の方をご紹介します。

楽天マフィアのメンバー(一部抜粋)

  • 田中良和…ゲーム事業、メディア事業、広告事業、投資事業を展開する「グリー株式会社」創業
  • 南壮一郎…インターネットを活用したサービス事業をおこなう「株式会社ビズリーチ」創業
  • 山田進太郎…フリマアプリ「メルカリ」をはじめとしたサービスを展開する「株式会社メルカリ」創業
  • 比木武…テクノロジーを活用したPHRサービス、アプリ、webサービスを提供する「株式会社Welby」創業
  • 上坂優太…企業向け動画サービス、メディア向け動画サービス、SaaSを展開する「株式会社Viibar」創業
  • 岡本淳…国内No.1の女性向けメディア「TRILL」を運営する「TRILL株式会社」創業
  • 長谷川晋…フェイスブックジャパン代表取締役就任

3-4|若手に任せる文化が生み出す「サイバー・エージェントマフィア」

アベマTV、Ameba(アメーバブログ)関連事業など、インターネット広告事業を主とする株式会社サイバーエージェント。

サイバーエージェントには、「若手の台頭を喜ぶ組織で、年功序列は禁止」「人材のレベル、当たり前の基準が高い」といった企業文化があります。

こういった企業文化が浸透しており、20代の若いうちから裁量権のあるポジションを任されるという特徴があります。そのため、サイバーエージェントで積んだ経験を活かして起業する人も多いそう。

サイバー・エージェントマフィアのメンバー(一部抜粋)

3-5|メルカリのバリューを受け継いだ「メルカリマフィア」

2013年に創業しわずか5年で上場を果たした株式会社メルカリ。

メルカリ社が運営する「メルカリ」は、スマホから誰でも簡単に売り買いが楽しめるフリマアプリです。また、子会社には非接触型決済サービス「メルペイ」を提供する株式会社メルペイがあります。

「Go Bold —大胆にやろう」「All for One —全ては成功のために」「Be a Pro —プロフェッショナルであれ」といったメルカリのバリューを受け継ぎ、世の中にインパクトを出すべく奮闘するスタートアップ経営者が多く存在します。

メルカリマフィアのメンバー(一部抜粋)

3-6|多様な業態を生み出す「インテリジェンス(現パーソル)マフィア」

インテリジェンス(現パーソル)は、現在パーソルホールディングス株式会社として現在総合人材サービスを提供する企業です。

パーソルは、2013年に転職支援サービス「DODA(デューダ)」を運営する株式会社インテリジェンスを順次子会社化し、国内外87社500拠点にてサービスをおこなうグループに成長しました。

楽天と同様に、インテリジェンス(パーソル)出身で独立・起業している方は多くいらっしゃいます。

インテリジェンス(現パーソル)マフィアのメンバー(一部抜粋)

3-7|40名以上を輩出「エス・エム・エスマフィア」

エス・エム・エスは、2003年に創業された若い企業で、2008年にマザーズに上場し、2011年には東証一部に上場しました。創業以来、16期連続で増収増益している成長企業です。

エス・エム・エスのメインの事業はキャリア事業。人材紹介、特に看護師の人材紹介に強みを持ち、2019年現在トップクラスのシェアを持っています。

人手不足の日本において期待が高まるエス・エム・エスも、卒業生の方々が各方面で活躍されているようです。

エス・エム・エスマフィアのメンバー(一部抜粋)

3-8|新卒の7割が起業「ガイアックスマフィア」

1999年3月に設立されたガイアックスは、ソーシャルメディア・シェアリングサービス事業、インキュベーション事業をおこなっています。

従業員数は111名(2018年12月現在)と小規模ですが、なんと新卒の7割が起業するそう。

その背景には、現役社員と卒業生起業家の距離感が近い特徴があることがあげられます。たとえば、先輩経営者が新卒採用セミナーで自らのガイアックス体験談を語るなど、後輩が起業する際に出資も含めた親身なサポートをおこなっています。

ガイアックスマフィアのメンバー(一部抜粋)

  • 古俣 大介…4650万点以上の高品質の画像素材をダウンロードできる「PIXTA」を運営する「ピクスタ株式会社」設立
  • 長谷川 敦弥…就労支援、幼児教室・学習塾などの教育サービスを提供する「株式会社 LITALICO」設立
  • 村井 智建…iPhoneやiPad等についての情報を掲載した総合サイト「AppBank.net」を運営する「AppBank 株式会社」設立

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の調査だけでも、ペイパルマフィアに始まり、4つの海外企業マフィア、そして8つの国内企業マフィアが存在していることがわかりました。

ご紹介したマフィアのメンバーは総勢81名!彼らは、あらゆる業界で起業したり、社長に就任したり、ベンチャーキャピタルを立ち上げる方々です。

彼らの出身起業はどこも優秀な人材が多く集まる有名企業であり、在籍し続ければ多額の報酬を得ることもできたかもしれません。

それでも、自ら組織を飛び出して新しいことに挑戦し、自分の力で創り上げたビジネスで成功するマフィア達は、真の意味で「力を持っている人材」なのではないでしょうか。

\メールマガジン登録無料/
人事/HR業界の最新情報を毎週チェック!

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRに関する事例やサービスリリース情報など、最新Newsから今すぐ使える他社実践ノウハウまでが簡単にわかるインタビュー記事やセミナー情報をコンテンツとして配信しています。

「他社が実施している施策を自社でも活かしたい」「人事/HR業界の最新動向やトレンドを知りたい」とお考えの方は、ぜひHRNOTEメールマガジンをご活用ください。

公式アカウントをフォローして毎日記事をチェック!

関連記事

【事業に付加価値を】営業から人事へ。現場に寄り添うPayPayのHRBPとは|PayPay株式会社 HR本部 HRBP部 藤本絢子 後編|人事のウラ側Vol.3

【事業に付加価値を】営業から人事へ。現場に寄り添うPayPayのHRBPとは|PayPay株式会社 HR本部 HRBP部 藤本絢子 後編|人事のウラ側Vol.3

2023.11.30
北条 美海
【データ活用で離職を防止!】「PayPayが目指す全体像」から徹底逆算した人事DX|PayPay株式会社 HR本部 HRBP部 部長 萩原佑一 前編|人事のウラ側Vol.3

【データ活用で離職を防止!】「PayPayが目指す全体像」から徹底逆算した人事DX|PayPay株式会社 HR本部 HRBP部 部長 萩原佑一 前編|人事のウラ側Vol.3

2023.11.30
北条 美海
【戦略人事】事業部出身、現HR責任者が目指す「経営と人事の連動」|株式会社イトーキ 常務執行役員 山村善仁 後編|人事のウラ側Vol.2

【戦略人事】事業部出身、現HR責任者が目指す「経営と人事の連動」|株式会社イトーキ 常務執行役員 山村善仁 後編|人事のウラ側Vol.2

2023.08.29
北条 美海
【ポジティブ文化!?】従来の企業文化を刷新!創業133年 イトーキが挑む組織改革|株式会社イトーキ 常務執行役員 山村善仁 前編|人事のウラ側Vol.2

【ポジティブ文化!?】従来の企業文化を刷新!創業133年 イトーキが挑む組織改革|株式会社イトーキ 常務執行役員 山村善仁 前編|人事のウラ側Vol.2

2023.08.29
北条 美海
【逆説的採用戦略】地域密着企業だからこそ、地域の「外」にも目を向ける?地元人材へのフォローも手厚い|サツドラホールディングス 社外HRパートナー 佐藤彰悟 後編|人事のウラ側Vol.1

【逆説的採用戦略】地域密着企業だからこそ、地域の「外」にも目を向ける?地元人材へのフォローも手厚い|サツドラホールディングス 社外HRパートナー 佐藤彰悟 後編|人事のウラ側Vol.1

2023.08.16
金井一真
【時短店長!?】最初の一歩は女性活躍!北海道の大手「サツドラ」のダイバーシティ&インクルージョン | サツドラホールディングス 社外HRパートナー 佐藤彰悟 前編|人事のウラ側Vol.1

【時短店長!?】最初の一歩は女性活躍!北海道の大手「サツドラ」のダイバーシティ&インクルージョン | サツドラホールディングス 社外HRパートナー 佐藤彰悟 前編|人事のウラ側Vol.1

2023.08.16
金井一真
【感謝!HR NOTE7周年】昨年のHR NOTE人気記事から見える人事トレンドとは?

【感謝!HR NOTE7周年】昨年のHR NOTE人気記事から見える人事トレンドとは?

2023.02.06
金井一真
【2022年12月リリース】7つのHR Techサービス・プロダクト

【2022年12月リリース】7つのHR Techサービス・プロダクト

2023.01.27
向井浩一郎
【2022年11月リリース】8のHRTechサービス・プロダクト

【2022年11月リリース】8のHRTechサービス・プロダクト

2022.12.07
江刺 竜誠