無断欠勤を理由に従業員を解雇する場合の注意点 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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無断欠勤を理由に従業員を解雇する場合の注意点

※本記事は株式会社アシロの「企業法務弁護士ナビ」より転載しております。

従業員の継続的な無断欠勤でお悩みではありませんか。

無断欠勤が続くと会社は対応に困りますし、最終的には「解雇」を検討せざるを得ないこともあるかと考えられます。

本記事では、無断欠勤が続いた場合に従業員を解雇できるのか、無断欠勤で社員を解雇する場合の注意点について簡単にご紹介します。

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【1】無断欠勤は何日休むと解雇となるのか

何日休んだら解雇することができるという明確な日数はありません。

一般的には1ヶ月程度無断欠勤が続くようであれば解雇相当といえそうですが、これも事情によります。

少なくとも1週間程度の無断欠勤では、直ちに解雇することは困難といえます。

無断欠勤の場合、日数も重要ですが、その理由や態様も重要です。

以下、いくつか例をあげて説明します。

1-1 単に会社をさぼっている場合

要するに理由なく欠勤しているということです。

このような行為は労働者の重大な債務不履行であり、問題であることは間違いありません。

そのため、まずは従業員に対して注意指導をおこないつつ、出勤を命じることになります。

それでも従業員が従わず、問題が是正されないような場合には、従業員を解雇することもやむを得ないと考えられます。

なお、解雇の前提として、このような正当な理由のない無断欠勤を理由として、一定の懲戒処分をおこなうことも、従業員への改善を促す行為として検討に値するでしょう。

<労働契約法15条>
使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及びその様態その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
引用:労働契約法15条|電子政府の総合窓口e-GOV

1-2 逮捕された場合

かなり特殊なケースですが、従業員の刑事事件の被害者として逮捕されているということもあり得ます。

このような場合の対応は、事件の内容、嫌疑の程度、従業員の認否などを踏まえて個別的に対応することになります。

あくまで特殊なケースですので、これが正解というものはありません。

1-3 パワハラやセクハラを受けていた場合

従業員の無断欠勤の理由が、会社の上司などからのパワハラやセクハラの場合、まずは原因となった問題について必要な調査を尽くす必要があるでしょう。

調査の結果、問題事実が確認され、欠勤やむなしということであればまずこの問題を取り除くことが必要です。

他方、調査の結果、事実が確認できないことや、欠勤を要するほどではないということであれば、出勤を命じることになります。

ただ、こちらもあくまで特殊なケースであり、個別的事情に応じて対応は変わっていると考えられます。

1-4 うつ病など精神疾患の場合

従業員が怪我や病気により連絡できず欠勤していたという場合は、正当な理由による欠勤であるため、直ちに解雇などはあり得ません。

しかし、このような怪我や病気が長引くものであれば、会社の休職制度(もしあれば)の利用を検討するべきです。

他方、休職制度を利用しても復職ができない場合や休職制度がそもそも無い場合は、解雇も視野に入れて検討することになります。

【2】無断欠勤で社員を解雇する場合の注意点

本章では、無断欠勤で社員を解雇する場合の注意点をご紹介します。

特に、周囲に無断欠勤の社員がいる場合には、よく確認する必要があります。

2-1 無断欠勤した理由をはっきりとさせること

上記のとおり無断欠勤の処理をする場合、欠勤理由は重要なポイントです。

まずは従業員に連絡し、なぜ無断欠勤をしているのか調査・確認は必須でしょう。

2-2 無断欠勤を立証する証拠を残すこと

無断欠勤を理由として解雇する場合、無断欠勤の事実を立証する証拠を残す必要があります。

後々労働者側から「欠勤などしていない」と主張された際に、何も証拠がなければ会社側は負けてしまいます。

この点は、通常は出勤簿、タイムカード、欠勤について確認する連絡メールなどでおこないます。

このような出勤簿などが一切ないという会社はリスクが高いと言えます。

2-3 解雇前に退職勧奨をおこなうこと

どんなに悪質な無断欠勤を理由としても、解雇すれば後々この効力が争われるリスクはあります。

そのため、解雇の前に労働者に自主的に辞めてもらうよう、退職勧奨をおこなうことは検討に値します。

そもそも長時間の無断欠勤を繰り返すような従業員ですから、退職を求めればあっさりと辞めてくれるということもあり得ます。

自主的に辞めてもらえば、後々、退職の効力を争われるリスクはかなり低くなります。

もっとも、全ての口頭でおこなった場合、「実は解雇されたのだ」という主張される可能性がありますので、この場合、任意の退職がわかるような書類(退職届、退職合意書、退職する旨のメールなど)は確保しましょう。

2-4 無断欠勤でも解雇通知を確実におこなうこと

解雇通知は雇用契約を終了する意思表示であり、これが発効するためには対象者に解雇通知を到達させる必要があります。

そのため、解雇する場合、解雇通知を従業員の住所地に郵送したり、Emailで送付するなどして、確実に相手の支配領域内に到達させるようにしましょう。

なお、従業員が音信不通であり、まったく連絡ができないという場合は、登録されている住所に書面で送ればそれで良いです。

仮に返送されるようであれば、対策として、身元保証人の下に通知を送ったり、登録されているEmailにメールを送信するなどがあり得ます。

【3】まとめ

従業員が無断欠勤をおこなった場合には、実態を把握して正しく対処する必要があります。

従業員との解雇トラブルに発展しないように、事前に企業労務に詳しい弁護士とも十分に検討した上で進めてください。

この記事の監修者
梅澤 康二氏:アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014根8月にプライム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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