変形労働時間制だった場合の残業代はどう計算する? | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

変形労働時間制だった場合の残業代はどう計算する? | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

変形労働時間制だった場合の残業代はどう計算する?

  • 労務
  • 給与計算

※本記事は株式会社アシロの「企業法務弁護士ナビ」より転載しております。

変形労働時間制」という言葉をご存知でしょうか。言葉は何となく聞いたことがあっても、どんな制度なのかを正確に知っている方は、労務など労働法の実務に携わっている担当者の方でもあまり多くないものと思います。

本記事では、この変形労働時間制における、残業代計算の方法について解説します。

【社労士監修】HR関連法改正トレンドBOOK 2024年版

2023年は一部企業を対象に人的資本開示が義務化されたほか、HR関連での法改正に動きが見られました。
2024年では新たな制度の適用や既存のルールの変更・拡大がおこなわれます。
人事担当者として知っておきたいHR関連の法改正に関する情報ですが、その範囲は幅広く、忙しい業務の中でなかなか網羅的に把握することは難しいのではないでしょうか。

  • 忙しい中でも要点をまとめて情報収集をしたい
  • 社労士が監修した正確な情報を知りたい
  • HR関連の法改正を把握しておきたい

という方はぜひご確認ください!

\4月24日限定開催!/
人事×ChatGPTの具体的な活用術術を紹介!

ChatGPTをはじめとする生成AIを業務に取り入れることで、業務時間の圧縮や業務量の削減が期待されます。今回は、人事の方が今日から使えるChatGPT活用術として、実際に使えるプロンプトを交えた実践的なノウハウもご紹介します。

▷こんな方におすすめ!

  • 人事業務の担当者の人手が足りず困っていて業務効率を上げたい
  • ChatGPTに興味はあるけれど、どんなことに使えばよいか分からない
  • 業務にChatGPTを取り入れたいが、イメージしているような回答が出てこない
  • ▼当日の視聴予約はこちらから!▼
    https://seminar.hrnote.jp/post/95

1|変形労働時間制とは

残業代計算の方法を知る前に、そもそも変形労働時間制とはどのような制度なのかを確認しておきましょう。

変形労働時間制とは、簡単に言えば「週・月・年単位で労働時間を調整する制度」です。少し難しいですが、労働基準法では以下3つの変形労働時間制を導入することが認められています。

  • 1ヶ月単位の変形労働時間制
    →1ヶ月間を平均して週の労働時間が40時間以内になるように調整
  • 1年単位の変形労働時間制
    →1年間を平均して週の労働時間が40時間以内になるように調整
  • 1週間単位の変形労働時間制(※特定の業種のみ導入可能)
    →1週間の合計の労働時間が40時間以内になるよう調整

要するに変形労働時間制とは、ある期間(1ヶ月間・1年間・1週間)の労働時間を平均して週40時間になるのであれば、残業代の支給が不要になる制度、ということがいえます。

変形労働時間制における残業代計算の考え方

では、変形労働時間制ではどのような場合に残業代が発生するのでしょうか。ここでは、よく導入されている1ヶ月単位、1年単位のケースについて、それぞれ解説します。

1ヶ月単位の変形労働時間制の場合

1日単位、1週間単位、1ヶ月単位で、それぞれ残業代が発生するかどうかを計算することになります。

【1日単位】

  • 8時間を超える所定労働時間を定めた日は、その超えた分の時間
  • それ以外の日は、法定労働時間である8時間を超えて働いた時間

 

【1週間単位】

  • 40時間を超える所定労働時間を定めた週は、その超えた分の時間
  • それ以外の週は、法定労働時間である40時間を超えて働いた時間
    ※1日単位ですでに残業にカウントされた時間を除く

 

なお、変形労働時間制の対象期間の法定労働時間の総枠を超えて労働した時間は「時間外労働」にあたります(上記2つで残業とカウントした時間を除く)。

1年単位の変形労働時間制の場合

1日単位、1週間単位、1年単位で、それぞれ残業代が発生するかどうかを計算することになります。

【1日単位】

  • 8時間を超える所定労働時間を定めた日は、その超えた分の時間
  • それ以外の日は、法定労働時間である8時間を超えて働いた時間

【1週間単位】

  • 40時間を超える所定労働時間を定めた週は、その超えた分の時間
  • それ以外の週は、法定労働時間である40時間を超えて働いた時間
    ※1日単位ですでに残業にカウントされた時間を除く

ここまでは上記の1ヶ月単位のケースと同じです。

【全ての期間(1年なら1年間)】

  • 週の所定労働時間である40時間に期間内の週の数を乗じた時間を超えた時間(上記2つで残業とカウントした時間を除く)

このように、変形労働時間制における残業代計算は非常に複雑なので、計算式や考え方を間違えている企業も多いです。計算方法に迷った場合は、専門家に相談することをおすすめします。

この記事の執筆者
松永 大輝氏:【社労士有資格者】ベンチャーから上場企業まで様々な業種・規模の顧問先を担当。フリーランスの人事として現在はスタートアップ企業の採用・寄稿など幅広い活動をおこなう。

--------------------

\【2024年最新版】HR関連法改正トレンドBOOK/

▼無料ダウンロードはこちら▼
https://hrnote.jp/document/?did=148030

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

ボーナスは年末調整の対象になる?税金や還付金について解説

ボーナスは年末調整の対象になる?税金や還付金について解説

年末調整は、1年間の給与総額に基づいて所得税額を再計算し、毎月の源泉徴収税額との過不足分を再計算する手続きです。年末調整の対象は毎月の給料だけではありません。賞与やボーナスも年末調整の対象となるため、正しい手続き方法を知 […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
年末調整に交通費や通勤手当は含まれる?注意点を徹底解説

年末調整に交通費や通勤手当は含まれる?注意点を徹底解説

企業は毎年度末、従業員から源泉徴収した所得税額に過不足がないかどうか確認する年末調整をおこないます。 所得税は給与収入をベースに算出した課税所得額に基づいて計算されるため、毎月従業員に支払っている交通費や通勤手当を給与収 […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
年末調整のひとり親控除を徹底解説!対象者や書き方、寡婦控除との違いも解説

年末調整のひとり親控除を徹底解説!対象者や書き方、寡婦控除との違いも解説

会社勤めをしているひとり親の人は、年末調整でひとり親控除を受けることができます。ひとり親控除には、所定の手続きが必要なため、要件や書類の書き方などをしっかりチェックしておきましょう。今回は、年末調整のひとり親控除の対象者 […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象となる所得には含まれませんが、所得税の課税対象ではあります。当記事では、なぜ退職金が年末調整の対象にならないのか、退職金に対する所得税の課税金額の計算方法、そして、退職金に対して確定申告が必要になる […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
年末調整の続柄の書き方一覧!世帯主との関係や確定申告の場合の書き方も解説

年末調整の続柄の書き方一覧!世帯主との関係や確定申告の場合の書き方も解説

年末調整の書類には「あなたとの続柄」を記載する箇所がいくつかあります。続柄の意味や書き方を正しく理解していないと、間違った申告をおこなってしまう可能性があります。また、確定申告での続柄の記載方法は少々異なるため注意が必要 […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部

人事注目のタグ